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BIA-ALCLの検査方法と費用は?万が一の症状が出た際の相談先と対策

BIA-ALCLの検査方法と費用は?万が一の症状が出た際の相談先と対策

BIA-ALCL(乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫)は、豊胸やバスト再建で使用するインプラントの周囲にまれに発生するリンパ腫の一種です。

発症頻度は低いものの、早期に発見して適切な検査を受ければ高い治癒率を見込めるため、正しい知識を身につけておくことが大切といえます。

この記事では、BIA-ALCLが疑われる場合に受ける検査の種類や費用の目安、万が一症状が現れたときにどこへ相談し、どのような対策をとればよいかを詳しくお伝えします。不安を抱えている方が次の一歩を踏み出すための情報として、ぜひ参考にしてください。

目次

この記事を書いた人

石塚 紀行
ARIEL .BUST.CLINIC 院長
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資格・所属

  • 日本形成外科学会専門医
  • コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
  • VASER Lipo認定医
  • Juvederm Vista 認定医
  • 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
  • 日本形成外科学会所属
  • 日本美容外科学会(JSAPS)所属

【略歴】
ご自身の脂肪を活用した「自然な豊胸術」や、美しいボディラインを作る脂肪吸引を専門とする形成外科専門医。獨協医科大学医学部卒業後、獨協医科大学病院形成外科・美容外科入局。足利赤十字病院形成外科、獨協医科大学埼玉医療センター 形成外科学内助教、THE CLINIC大阪院・名古屋院の副院長を経て2024年、名古屋にARIEL .BUST.CLINICを開院。

ARIEL .BUST.CLINICは、ご自身の脂肪を活用した豊胸術(脂肪注入)を得意とする名古屋のクリニックです。それぞれの体型やご希望に応じた専門的なご提案をしており、脂肪採取(脂肪吸引)から繊細な注入、傷跡のケアに至るまで、形成外科専門医としての知識と技術を評価いただき、全国から患者様にお越しいただいています。

豊胸手術を含むボディメイクは、決して焦る必要のないものです。このサイトでは専門医の視点から、脂肪豊胸に関する正しい知識やメリット・デメリットを執筆しています。すぐに施術を決めることはせず、まずはじっくりと知識を深めた上で、ご自身が心から信頼できるクリニックへ相談されるようにしてください。

BIA-ALCLはインプラント周囲に発生するまれなリンパ腫で早期発見が治療のカギ

世界で報告されているBIA-ALCLの症例数は700例を超えていますが、インプラントを使用している女性全体からみると発症する確率は非常に低い疾患です。

それでも、テクスチャード(表面がざらざらした)タイプのインプラントとの関連が複数の研究で示されており、万が一に備えた知識が欠かせません。

項目内容
疾患名BIA-ALCL(乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫)
分類T細胞性の非ホジキンリンパ腫
発症時期インプラント挿入後 平均8〜10年

テクスチャードインプラントとの関連が繰り返し指摘されている

BIA-ALCLは、表面に凹凸加工が施されたテクスチャードインプラントを使用している方で報告されるケースがほとんどです。滑らかなスムースインプラントでの報告もゼロではありませんが、統計的にはテクスチャードタイプとの関連がはっきりしています。

テクスチャードインプラントの表面にはバイオフィルム(細菌の膜)が形成されやすく、この慢性的な炎症反応がリンパ腫の引き金になるのではないかと考えられています。

ただし、テクスチャードインプラントを使用しているすべての方に発症するわけではなく、発症リスクは依然として極めて低い水準です。

BIA-ALCLの発症頻度はインプラント使用者の中でも極めて低い

疫学調査によると、テクスチャードインプラント使用者における発症率は約1,000人あたり1〜3人程度と推定されています。

別の報告では約2,832人に1人の割合との数字も示されており、研究対象や集計方法によって幅は生じるものの、いずれも極めてまれであることに変わりありません。

インプラント挿入から発症までの中央値はおよそ10年です。5年未満での発症はまれで、10〜15年が経過した頃にリスクが高まる傾向があるため、長期的なフォローアップが必要になります。

早期発見で治癒を目指せる疾患だからこそ正しい知識が守りになる

BIA-ALCLはリンパ腫の一種ですが、早期にインプラントと周囲のカプセル(被膜)を一括で摘出すれば、5年生存率はほぼ100%に近いと報告されています。

逆にカプセルの外に広がった進行例では予後が厳しくなる場合があるため、早い段階で異変に気づき検査につなげることが治療成績を大きく左右します。

「珍しいから自分は大丈夫」と油断するのではなく、定期的なセルフチェックと医療機関での検診を続けることが、もしものときに命を守る行動になるでしょう。

BIA-ALCLの症状はインプラント挿入後数年たってから片側に現れやすい

「豊胸手術から何年も経っているのに、片方の胸だけ急に大きくなった」と感じた場合、BIA-ALCLの初期症状である可能性があります。約80%の方は浸出液(セローマ)の貯留による片側の腫れで発症します。

見た目やサイズの左右差を感じたときが受診のきっかけになるでしょう。

片側だけの急な腫れはBIA-ALCLを疑うサイン

BIA-ALCLの代表的な症状は、インプラント周囲にリンパ液がたまることで起きる片側の胸の急な腫れです。術後1年以上経過してから出現する遅発性セローマは、特に注意が必要な兆候になります。

腫れに伴って違和感や軽い痛みを感じることもあれば、まったく痛みがないまま進行するケースもあるため、痛みの有無だけで判断しないことが大切です。

  • 術後1年以上経ってからの片側の腫れ
  • インプラント周囲のしこりや硬結
  • 皮膚の赤みや熱感を伴う場合もある
  • リンパ節の腫れ(脇の下付近)

これらの症状はBIA-ALCL以外の原因(感染やインプラント破損など)でも起こり得ますが、原因を特定するためにも速やかな受診が望ましいでしょう。

しこりや腫瘤として触れるケースは進行例の兆候

浸出液の貯留ではなく、胸に硬いしこりを触れるタイプの発症は全体の約20%を占めます。このタイプはカプセルを超えて周囲組織に浸潤している場合があり、液体貯留型よりもステージが進んだ状態であるケースが少なくありません。

しこりが触れたら良性の可能性もありますが、インプラントが入っている胸に新しいしこりを感じた場合は、自己判断で様子をみるのではなく早めに画像検査を受けてください。

自覚症状がないまま定期検診で偶然見つかることもある

ごくまれに、インプラントの定期検診やマンモグラフィなどの画像検査で偶然にインプラント周囲の液体貯留が見つかり、精密検査の結果BIA-ALCLと判明するケースがあります。

無症状だからといって異常がないとは限らないため、定期的な画像検査の継続は予防策として有効です。

BIA-ALCLの検査は複数の手順を組み合わせて総合的に診断する

BIA-ALCLの診断は、画像検査で液体貯留や腫瘤の有無を確認し、穿刺吸引で採取した検体を病理学的に分析するという流れで進みます。一つの検査だけで確定診断に至ることは少なく、細胞診、フローサイトメトリー、免疫染色などを重ね合わせて判定するのが一般的です。

超音波検査やMRIで浸出液の有無と広がりを把握する

まず行われるのが超音波(エコー)検査です。インプラント周囲に液体がたまっていないか、腫瘤がないかを非侵襲的に調べることができます。

超音波で液体貯留が確認された場合は、MRI検査を追加して浸潤の範囲やカプセルの状態をより精密に評価します。

腫瘤が認められるケースでは、PET-CTを併用してリンパ節や遠隔転移の有無を確認することもあります。画像検査の組み合わせは症状の状態に応じて主治医が判断します。

穿刺吸引で採取した液体を細胞診とフローサイトメトリーで分析する

超音波ガイド下で穿刺吸引(針を刺して液体を採取する方法)を行い、インプラント周囲にたまった浸出液を取り出します。この液体を顕微鏡で観察する細胞診では、大型で形が不規則な異型細胞が見られるかどうかを確認します。

同時にフローサイトメトリー(流動細胞計測法)で、細胞表面のマーカーを分析します。BIA-ALCLの腫瘍細胞はCD30という蛋白を強く発現し、ALK(未分化リンパ腫キナーゼ)は陰性を示すのが特徴です。

この組み合わせパターンが診断の重要な手がかりになります。

CD30免疫染色がBIA-ALCL確定診断の決め手

細胞診やフローサイトメトリーでBIA-ALCLが疑われた場合、セルブロック(液体を固めた検体)を使って免疫組織化学染色を行います。CD30が強く陽性でALKが陰性というパターンが確認されれば、BIA-ALCLの診断はほぼ確定します。

検査項目目的
超音波検査液体貯留・腫瘤の有無を確認
MRI浸潤範囲とカプセルの状態を精密評価
穿刺吸引・細胞診異型細胞の有無を顕微鏡で観察
フローサイトメトリーCD30陽性・ALK陰性パターンの確認
免疫組織化学染色確定診断およびT細胞クローン性の評価

これらの検査を総合して、TNMステージング(腫瘍の大きさ・リンパ節転移・遠隔転移の3軸で病期を分類する方法)を行い、治療方針を決定します。

カプセル切除後の病理検査でステージを最終確定する

手術でインプラントとカプセルを摘出した後、カプセルの全体をマッピング(区画ごとに分割)して病理検査にかけます。腫瘍細胞がカプセル内側の表面にとどまっているのか、カプセルを突き破って外側に浸潤しているのかによって病理ステージが変わります。

この最終ステージが、術後に追加治療(化学療法や放射線治療)が必要かどうかを決める根拠になるため、カプセルを完全な状態で摘出することが重要です。

BIA-ALCLの検査・診断にかかる費用は検査の組み合わせと医療機関で変わる

費用は受ける検査の種類や医療機関によって幅があり、一概にいくらとは断定できません。ただし、一般的な画像検査と病理検査を組み合わせた場合の目安を知っておくと、受診前の不安を軽減できるでしょう。

画像検査の費用は超音波で数千円、MRIで1万円台が目安

超音波検査は比較的安価で、自己負担が数千円程度に収まることがほとんどです。MRI検査は造影剤の使用有無や施設によって変わりますが、自己負担で1万円前後から2万円程度が一つの目安になります。

PET-CT検査が追加される場合は、自己負担がさらに高額になる傾向があります。

病理検査やフローサイトメトリーは専門的な検査のため費用に幅が出る

穿刺吸引による細胞診やフローサイトメトリー、免疫染色などの病理検査は、検査項目が増えるほど費用が積み上がります。細胞診単体であれば数千円程度ですが、フローサイトメトリーや免疫組織化学染色を加えると合計で1〜3万円程度になるケースもあります。

なお、病理検査の費用体系は施設ごとに異なるため、事前に担当医や医療機関の窓口に確認しておくと安心です。

手術が必要になった場合の費用と入院期間

BIA-ALCLと確定診断がつき、インプラント除去と全カプセル切除(一括切除手術)を行う場合、手術費用は数十万円から100万円を超える場合もあります。入院期間は通常数日から1週間程度です。

進行例で広範囲の切除が必要な場合や、同時に再建手術を行う場合は費用がさらに上乗せになることがあります。

検査・治療費用の目安(自己負担)
超音波検査3,000〜5,000円前後
MRI検査1〜2万円前後
細胞診+免疫染色1〜3万円前後
手術(インプラント除去+カプセル切除)数十万〜100万円超

費用は医療機関や検査の組み合わせにより異なりますので、複数の施設に見積もりを依頼するのも選択肢の一つです。また、高額療養費制度を活用できるケースもあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

BIA-ALCLの治療は手術が基本で早期なら高い完治率を期待できる

治療の柱はインプラントの除去と周囲カプセルの完全切除です。早期(カプセル内にとどまる段階)で見つかれば、手術だけで完治するケースが大部分を占めます。

インプラント除去と一括カプセル切除が治療の第一選択

現在のガイドラインでは、BIA-ALCLと診断された場合、両側のインプラントを除去し、腫瘍側のカプセルを一括(en bloc)で完全切除することが推奨されています。カプセルを破らず一塊として取り出すことで、腫瘍細胞の散布を防ぎます。

早期のステージI(カプセル内限局)であれば、手術のみで5年生存率はほぼ100%に達するとの報告があり、化学療法を追加しなくても良好な治療成績が得られます。

進行例にはブレンツキシマブ ベドチンなどの分子標的薬や化学療法を併用する

カプセルの外に浸潤している場合やリンパ節転移がある場合は、手術に加えて全身療法を検討します。従来はCHOP療法(シクロホスファミド・ドキソルビシン・ビンクリスチン・プレドニゾロンの4剤併用)を使ってきました。

近年はCD30を標的とするブレンツキシマブ ベドチン(抗体薬物複合体)の有効性に注目が集まっています。

ブレンツキシマブ ベドチンはBIA-ALCLの腫瘍細胞が発現するCD30に結合して薬物を届ける仕組みで、進行例でも手術範囲の縮小につながった報告があるなど、治療の選択肢を広げる存在です。

治療後の再建と長期フォローアップの計画

インプラントを除去した後の胸の再建方法としては、スムースタイプのインプラントへの入れ替えや、自家組織(自分の体の組織)を使った再建術が選択肢になります。どの方法を選ぶかは、病期や患者の希望、体型などを総合的に考慮して主治医と相談します。

治療法対象となるステージ
手術のみ(一括カプセル切除)ステージI(カプセル内限局)
手術+化学療法/分子標的薬ステージII以上(浸潤・転移あり)
放射線治療局所残存や再発リスクが高い場合

治療後は再発の有無を確認するために、3〜6か月ごとの定期検診を受けてください。画像検査や血液検査を組み合わせたフォローアップを数年間継続し、再発兆候を早期にとらえることが大切です。

BIA-ALCLの症状に気づいたときの相談先と受診の手順

「まだ様子を見よう」と考えて受診を先延ばしにしてしまう方が少なくありませんが、BIA-ALCLは早期発見が予後を大きく左右する疾患です。違和感を覚えたときに迷わず連絡できるよう、あらかじめ相談先を把握しておきましょう。

まずは豊胸手術を受けたクリニック・医療機関に連絡する

最初の相談先は、豊胸手術を行った医療機関が基本です。インプラントの種類やメーカー、手術時の記録を把握しているため、症状の評価と初期検査がスムーズに進みます。

担当医がすでに退職しているなどの事情がある場合は、医療機関の窓口に連絡すればカルテの情報を引き継いでもらえます。

大学病院や専門施設への紹介状で精密検査につなげる

初期検査でBIA-ALCLの疑いが生じた場合は、血液内科やリンパ腫を専門的に扱う施設への紹介状を書いてもらいましょう。大学病院やがんセンターでは、フローサイトメトリーや免疫染色などの専門検査を行える体制が整っています。

紹介状がなくても受診できる施設はありますが、初回受診時に選定療養費(数千円程度)がかかるのが一般的です。事前に電話で受診方法を確認しておくと当日の流れがスムーズになります。

血液内科・乳腺外科・形成外科の連携が治療成績を左右する

BIA-ALCLの治療では、リンパ腫の専門家である血液内科医、乳房の手術を担う乳腺外科医、そしてインプラントの除去と再建を行う形成外科医の三者が連携する集学的アプローチが望ましいでしょう。

一つの診療科だけでは対応が難しい場面があるため、複数科が協力できる総合病院での治療をおすすめします。

  • 血液内科:リンパ腫の病型確定、化学療法の計画
  • 乳腺外科:カプセル切除、リンパ節生検
  • 形成外科:インプラント除去後の再建手術

どの施設が対応可能かわからない場合は、厚生労働省が公開しているがん診療連携拠点病院のリストを参考にすると、地域ごとの相談窓口を見つけやすくなります。

BIA-ALCLのリスクを減らすために今日から始められる対策

現時点でBIA-ALCLの発症を完全に予防する方法は確立されていません。しかし、リスクを下げるために個人が取れる対策はいくつかあります。日々のセルフチェックから定期検診まで、できることを積み重ねていくことがもっとも確実な備えです。

セルフチェックと定期的な画像検査を習慣にする

入浴時などにバスト全体を手で軽く触れて、しこりや腫れ、左右差の変化がないかを確認する習慣をつけましょう。月に1回のセルフチェックを続けると、わずかな変化にも気づきやすくなります。

加えて、主治医の指示に従って超音波検査やMRIなどの画像検査を定期的に受けてください。特にテクスチャードインプラントを挿入してから5年以上経過している場合は、画像検査のスケジュールを主治医と相談のうえ設定しておくと安心です。

自分のインプラントの種類・メーカー・製品番号を把握しておく

万が一の受診時にスムーズな対応を受けるためには、自分の胸に入っているインプラントの正確な情報を手元に控えておくことが重要です。メーカー名、製品名、表面の種類(テクスチャードかスムースか)、ロット番号を把握しておきましょう。

手術時にクリニックから渡されるインプラントカードやパスポートを紛失しないよう保管してください。

確認しておく情報入手先
メーカー名・製品名インプラントカード/手術記録
表面タイプ(テクスチャード/スムース)手術時の説明書
ロット番号・挿入日インプラントパスポート

テクスチャードからスムースインプラントへ入れ替える選択肢

現在テクスチャードインプラントを使用しており、不安を感じている方は、スムースタイプへの入れ替えを主治医に相談してみるのも一つの対策です。現時点ではFDA(米国食品医薬品局)は無症状の方に対して予防的な除去を推奨していません。

ただし、患者自身がリスクとベネフィットを天秤にかけたうえで判断する権利は尊重されています。入れ替え手術にはコストと身体的な負担が伴いますので、「自分にとってどの選択が納得のいくものか」を医師としっかり話し合って決めてください。

よくある質問

BIA-ALCLの検査を受けるにはどの診療科を受診すればよいですか?

まずは豊胸手術を行った形成外科やクリニックに連絡するのが一番スムーズです。そこで超音波検査などの初期評価を受けたうえで、必要に応じて血液内科やリンパ腫の専門施設を紹介してもらう流れが一般的になります。

手術を受けたクリニックが閉院している場合や通院が難しい場合は、お近くの乳腺外科や形成外科を標榜する医療機関に相談してください。大学病院やがんセンターなど、集学的な診療体制が整った施設であれば、検査から治療まで一貫した対応を期待できます。

BIA-ALCLの検査結果が出るまでにどれくらいの期間がかかりますか?

超音波やMRIなどの画像検査は当日中に結果がわかることがほとんどです。一方、穿刺吸引で採取した検体の細胞診やフローサイトメトリー、免疫染色の結果は、施設にもよりますが通常1〜2週間程度を見込んでおくとよいでしょう。

結果が出るまでの待ち時間は不安に感じるかもしれませんが、正確な診断のためには丁寧な病理評価が欠かせません。結果が出たら速やかに主治医と治療方針を相談してください。

BIA-ALCLと診断された場合、インプラントは必ず除去する必要がありますか?

BIA-ALCLと確定診断がついた場合、現在のガイドラインではインプラントの除去と周囲カプセルの完全切除が推奨されています。手術を行わずに経過観察のみで管理するという選択肢は、一般的には推奨されていません。

完全な外科的切除を行えば、早期であれば高い確率で完治を期待できます。除去後の再建方法についても主治医と相談しながら、ご自身に合った選択を検討していくことが大切です。

BIA-ALCLはスムースインプラントでも発症する可能性がありますか?

報告の大多数はテクスチャード(表面にざらつきのある)タイプのインプラントに関連していますが、スムースインプラントでの症例報告もごく少数ながら存在します。そのため、スムースタイプだからリスクがゼロとは言い切れません。

ただし、統計上はテクスチャードタイプと比べてスムースタイプの発症リスクは極めて低い水準です。いずれのタイプであっても、胸に異変を感じた場合は早めに受診するよう心がけてください。

BIA-ALCLの治療後に再発するリスクはどの程度ですか?

早期にインプラントとカプセルの完全切除を行った場合、再発率は非常に低いとされています。カプセル内にとどまる病期であれば、術後数年間のフォローアップで再発が認められなかったという報告が複数あります。

一方、カプセル外に浸潤していた進行例では再発のリスクがやや高まるため、術後は3〜6か月ごとの定期検診を数年間続けることが大切です。定期的な画像検査と診察を続けることで、万が一再発した場合にも早期に対応できます。

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