脂肪吸引量の考え方について
ネットやSNSを見ると何cc取れた!など飛び交ってますね。その結果に一喜一憂してカウンセリングでも何cc取れますか?撮ってくださいのやり取りが多い印象です。
そもそも脂肪を見たことがありますか?
ありますか?人間の脂肪が何色か知ってますか?また見たことがありますか?近年SNSが盛んで吸引した脂肪や組織を見る機会は以前より多くなった印象です。何色だと思いますか?黄色です。豚肉や牛肉など一般的に見る脂肪は白いですが、人間は黄色なんですね。
脂肪吸引後の取れた脂肪量の見方、考え方に関して思うところ
まず、見方から。2パターンあります。
①黄色と赤色の総量をお伝えするパターン
②黄色のみをお伝えするパターン
ちなみに赤色の部分は麻酔液と出血が混ざっている水分です。黄色い部分が純粋な脂肪の部分です。
決まりや規定などはないためクリニックや医師ごとに①か②で伝えているというのが現状です。そのためこの写真の場合だと2000cc取れましたよと伝えても1000cc取れましたよと伝えても正しいのです。
量にこだわるなら、黄色を見ましょう
今まで読んできて、え?と思いましたよね?そうなんです。曖昧なんです。なのでまずあまり吸引量というのは記載も曖昧なので調べれば調べるほど泥沼に入ります。ただし、唯一変わらないことがあります。それは、脂肪の量というのは黄色い部分であることで、その脂肪がちゃんと吸えているかが変化量にも直結するので重要だということです。
一喜一憂するのをやめましょう
2000cc取れたと伝えるのは簡単です。麻酔液を使う量を増やせばいくらでも傘増しできてしまうからです。また総量を伝えれば喜ぶに決まっているからです。まず黄色い部分がどうなのかそれを確認しましょう。そして、黄色い部分も無限に吸えるわけではありません。自分についている脂肪の量に比例します。ここが脂肪吸引の難しところで、SNSやネット上で誤魔化されやすいところです。一卵性双生児でもない限り、クローンでもない限り同じ身長体重でも全く脂肪のつき方は違います。あくまで参考程度に症例とともにデータとして書いてありますが、全く別人であり手術の結果がどうかくらいの程度に参考にするのがいいです。つまり同じ身長体重でも同じ結果にはならないので、この症例が2000cc取れてるから私もそれくらい取れるはず!はあとで痛い目を見ることになるかもしれないということです。
脂肪吸引は数字や写真では簡単に比較できないことも知っておきましょう
数字はいくらでも誤魔化せる、写真からは実際ついている脂肪量は判断つきません
脂肪吸引は他の手術と違って誤魔化しが効く手術です。それによって短時間で名医となることができ世に溢れています。吸引量も申告は自由ですし、写真もやけにボヤッとさせて調光で色味を飛ばして本当はボコボコでもそう見えないように加工が横行しています。また角度や光の当て方で激変させたように見せるテクニックもあります。我々からするとすぐ見分けはつきますが、一般の方では見分けがつきにくく騙されてしまうでしょう。まずはよく見ること、目を養うことから始めてください。そして脂肪吸引量を判断したいときは黄色を見るようにしましょう。一番はそのクリニックスタッフが自院のその執刀医で受けているか、身体や傷を直接見せて貰えば上手いか下手かの判断はつきます。そしてその先生で受けていなかったりするのであれば、そういうことです。社割が利くのに他院で受けるというナースも多くいます。でも売上のためには自院の先生を勧めてきます。そういうものです。まずは持ち帰って冷静に判断して検討して返事を出しましょう。
ではまた。