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豊胸手術で使われる素材と種類の選び方|それぞれの特徴と違い

豊胸手術で使われる素材と種類の選び方|それぞれの特徴と違い

豊胸手術を考え始めたとき、多くの方が「何を入れるのが一番良いのだろう?」という疑問に直面します。

現在、豊胸手術で使われる素材には、シリコンバッグ、ヒアルロン酸、そしてご自身の脂肪など、さまざまな選択肢があります。

それぞれに異なる特徴やメリット・デメリットがあり、どれが自分に合っているのかを判断するのは簡単ではありません。

この記事では、豊胸手術で用いられる主な素材と種類について、それぞれの違いや特徴を詳しく解説します。

目次

豊胸手術の基本と素材の全体像

豊胸手術は、バストのサイズや形を整える美容医療の一つです。

理想のバストを実現するために、どのような素材(インプラントや注入物)を体内に用いるかを選択することが、手術の満足度を左右する重要な要素となります。

まずは、豊胸手術の基本的な考え方と、現在主に使用されている素材の種類について理解を深めましょう。

豊胸手術とはどのような施術か

豊胸手術は、医療用の素材を胸部に挿入または注入することで、バストのボリュームアップや形状の改善を目指す外科的な施術の総称です。

単にバストを大きくするだけでなく、左右差の調整、下垂したバストのハリを取り戻す、出産・授乳後の形の変化を整えるなど、その目的は多岐にわたります。

手術の方法は、使用する素材によって大きく異なり、それぞれにダウンタイムや持続期間、仕上がりの特徴があります。自分自身の体質や希望を医師と十分に相談し、納得のいく方法を選ぶことが大切です。

主に使用される3つの素材

現代の豊胸手術において、中心的な選択肢となるのが「シリコンバッグ」「ヒアルロン酸」「自己脂肪」の3つです。これらは豊胸の「材料」や「入れるもの」として広く認識されています。

それぞれの素材が持つ特性を把握することが、豊胸手術の種類を理解する第一歩です。

  • シリコンバッグ
  • ヒアルロン酸
  • 自己脂肪

素材ごとの基本的な特徴の比較

どの素材を選ぶかによって、得られる効果や体への影響が大きく異なります。

例えば、大幅なサイズアップを望むならシリコンバッグが有力な選択肢となり、より自然な仕上がりや部分的なボリュームアップを求めるなら脂肪注入が向いている場合があります。

また、手術への抵抗感が少なく、手軽さを重視するならヒアルロン酸注入という選択肢も考えられます。まずは、それぞれの素材が持つ大まかな特徴を表で確認してみましょう。

素材別特徴の概要

素材の種類主な特徴向いている人
シリコンバッグ大幅なサイズアップが可能で、形の維持力に優れる。2カップ以上の大幅なバストアップを希望する人。
ヒアルロン酸注射のみで施術が完了し、ダウンタイムが短い。お試しで豊胸を体験したい人や、手術に抵抗がある人。
自己脂肪自分の組織を使うため、アレルギー反応のリスクが低い。自然な感触と見た目を最優先し、部分痩せも同時にしたい人。

ハイブリッド豊胸という選択肢

近年では、単一の素材だけでなく、複数の方法を組み合わせる「ハイブリッド豊胸」も注目されています。これは、シリコンバッグと脂肪注入を組み合わせる方法が代表的です。

シリコンバッグで基本的なボリュームを作り、その周囲に脂肪を注入することで、より自然な輪郭や柔らかい感触を追求します。

それぞれの素材の長所を活かし、短所を補い合うことで、より理想に近いバストの実現を目指すことができます。

シリコンバッグ豊胸の特徴と種類

シリコンバッグを用いた豊胸手術は、豊胸の歴史の中で長く行われてきた実績のある方法です。確実なボリュームアップ効果が期待でき、バストの形を維持しやすいという特徴があります。

ここでは、シリコンバッグの種類やそれぞれのメリット・デメリットについて詳しく見ていきます。

シリコンバッグのメリットとデメリット

シリコンバッグ豊胸を検討する上で、その利点と注意点の両方を理解しておくことが重要です。最大のメリットは、希望するサイズまで確実に大きくできる点にあります。

一方で、人工物を体内に入れることに対する懸念や、定期的な検診の必要性も考慮に入れるべき点です。

シリコンバッグ豊胸の利点と注意点

項目メリットデメリット
効果1回の手術で大幅なサイズアップが可能。体型によってはバッグの輪郭が浮き出ることがある。
持続性半永久的に効果が持続する。破損や被膜拘縮のリスクがあり、将来的な入れ替えも考慮する。
安全性長年の実績があり、安全性の高い製品が開発されている。定期的な検診(超音波検査など)が必要。

バッグの形状で変わる仕上がり

シリコンバッグには、主に2つの形状があります。「ラウンド型」と「アナトミカル型」です。

どちらを選ぶかによって、仕上がりのバストの印象が大きく変わるため、自分のなりたいイメージに合わせて選ぶことが大切です。

ラウンド型

円盤のような形状で、バスト全体を均等にボリュームアップさせます。特にバスト上部にもハリを出したい場合や、デコルテラインをふっくらと見せたい、華やかな印象を求める方に適しています。

アナトミカル型

涙のしずくのような形状で、下部が厚く、上部が薄くなっています。より自然なバストの形に近く、元々のバストラインに沿ったナチュラルな仕上がりを希望する方に向いています。

形状による印象の違い

形状特徴適したイメージ
ラウンド型バスト上部から全体にボリュームが出る。華やかで若々しい、谷間を強調したい。
アナトミカル型下部に重心があり、自然なバストの形に近い。ナチュラルで、元から大きいバストのような仕上がり。

表面の性状による違い

シリコンバッグの表面の質感(性状)にも種類があり、これによって術後のリスクや感触に違いが生まれます。「スムーズタイプ」と「テクスチャードタイプ」の2種類が主流です。

スムーズタイプ

表面が滑らかなタイプのバッグです。体内での動きが自由なため、より柔らかく自然な感触になりやすいという特徴があります。

ただし、バッグが動くことで被膜拘縮(バッグの周りにできる膜が硬くなる現象)のリスクが、テクスチャードタイプに比べてやや高いとされています。

テクスチャードタイプ

表面がざらざらとした質感のバッグです。この微細な凹凸が周囲の組織と癒着しやすいため、バッグの位置がずれにくく、被膜拘縮のリスクを低減する効果が期待できます。

感触はスムーズタイプに比べると、やや硬めに感じることがあります。

代表的なシリコンバッグメーカー

現在、世界中の多くのクリニックで使用されているシリコンバッグは、厳しい基準をクリアした信頼性の高いメーカーによって製造されています。

それぞれのメーカーが独自の技術で、形状、表面の性状、内部のシリコンジェルの柔らかさなどにこだわった製品を開発しています。

  • メンター社
  • アラガン社
  • セビン社

これらのメーカーの製品の中から、医師が患者の体型や希望に合わせて最適なものを提案します。カウンセリングの際に、どのようなバッグを扱っているのかを確認するのも良いでしょう。

ヒアルロン酸注入による豊胸

ヒアルロン酸注入は、注射によって豊胸用のヒアルロン酸製剤をバストに注入する方法です。

メスを使わないため、手術に比べて体への負担が少なく、ダウンタイムも短いことから「プチ豊胸」とも呼ばれます。手軽さが魅力の一方で、効果の持続性など、知っておくべき特徴もあります。

ヒアルロン酸豊胸のメリットとデメリット

ヒアルロン酸豊胸の最大の魅力は、その手軽さです。しかし、永続的な効果ではない点や、注入できる量に限りがある点などを理解した上で選択することが重要です。

ヒアルロン酸注入の長所と短所

項目メリットデメリット
施術注射のみで完了し、傷跡がほとんど残らない。施術時間も短い。注入できる量に限界があり、大幅なサイズアップは難しい。
ダウンタイム術後の腫れや痛みが少なく、日常生活への復帰が早い。しこりや感染症のリスクがゼロではない。
持続性気に入らなければ溶解注射で元に戻すことも可能。効果は永久ではなく、1~2年で体内に吸収されるため維持には再注入が必要。

効果の持続期間と吸収の仕組み

注入されたヒアルロン酸は、時間とともに体内の酵素によって少しずつ分解・吸収されていきます。そのため、効果は永久ではありません。

使用する製剤の種類や注入量、個人の体質によって差はありますが、一般的には1年から2年程度で効果が薄れてきます。効果を維持するためには、定期的な再注入が必要です。

この「元に戻る」という性質は、万が一仕上がりが気に入らなかった場合にはメリットとも考えられますが、長期的なコストも考慮する必要があります。

豊胸で使われるヒアルロン酸製剤

豊胸に使用されるヒアルロン酸は、顔などに使用されるものとは異なり、バストの組織を支えるために粒子が大きく、硬めのテクスチャーを持つように開発された専用の製剤です。

これにより、形を保ちやすく、持続性も高められています。安全性の高い製剤を選ぶことはもちろん、医師が患者のバストの状態に合わせて適切な製剤を選択し、正しい層に注入する技術が求められます。

ヒアルロン酸豊胸が向いている人

ヒアルロン酸豊胸は、その特性から特定の方に特に適した方法と言えます。

  • まずは少しだけバストアップしてみたい人
  • 左右差を整えたい、谷間を少し作りたいなど部分的な調整をしたい人
  • 長期の休みが取れず、ダウンタイムを短くしたい人

上記のような希望を持つ方にとって、ヒアルロン酸注入は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

ただし、大幅なサイズアップを望む方や、アレルギー体質の方(非常に稀ですが)は、他の方法を検討する必要があります。

脂肪注入による豊胸の魅力

脂肪注入豊胸は、ご自身の体から吸引した脂肪を、バストに注入してボリュームアップを図る方法です。

自分の組織を利用するため、アレルギー反応のリスクが極めて低く、見た目も感触も非常に自然な仕上がりが期待できます。

また、脂肪を吸引した部位の部分痩せ効果も同時に得られるというメリットもあります。

脂肪注入豊胸のメリットとデメリット

自分の脂肪を使うという安心感と自然な仕上がりが最大の魅力ですが、脂肪の定着率や、痩せ型の方には適用が難しい場合があるといった側面も理解しておくことが大切です。

自己脂肪注入の利点と考慮点

項目メリットデメリット
仕上がり自分の組織なので、見た目も感触も極めて自然。注入した脂肪が100%定着するわけではなく、一部は吸収される。
安全性アレルギーや異物反応の心配がほとんどない。しこり(オイルシストや石灰化)ができるリスクがある。
付加効果脂肪を吸引した箇所の部分痩せ効果も期待できる。十分な量の脂肪が採取できない痩せ型の人は施術が難しい。

脂肪の採取部位と定着率

脂肪は、一般的に太ももやお腹、お尻など、比較的脂肪がつきやすい部位から吸引します。

吸引した脂肪は、遠心分離機などにかけて不純物を取り除き、質の良い脂肪細胞(幹細胞を含む)だけをバストに注入します。

注入された脂肪が、バストの組織に生着(定着)することで、ボリュームが維持されます。

この定着率は、注入技術や術後のケア、個人の体質などによって変動し、一般的には50%~80%程度と言われています。定着しなかった脂肪は体内に吸収されます。

脂肪注入豊胸の主な手法

脂肪の定着率を高め、しこりなどのリスクを低減するために、様々な脂肪加工技術が開発されています。

クリニックによって採用している手法は異なりますが、代表的なものには以下のようなものがあります。

脂肪注入の代表的な手法

手法の名称特徴期待できる効果
コンデンスリッチファット(CRF)遠心分離の圧力で、老化細胞や不純物を除去し、濃縮された健康な脂肪細胞を抽出する。高い定着率としこりリスクの低減。
ピュアグラフト特殊なフィルターを通して、血液や水分などの不純物を洗浄・濾過する。脂肪細胞へのダメージを抑え、定着率を高める。
セリューション脂肪から幹細胞を抽出し、吸引した脂肪に添加して注入する。幹細胞が血管の新生を促し、脂肪の定着を助ける。

自分の脂肪を使うことの安心感と注意点

異物を体内に入れることに抵抗がある方にとって、自己脂肪を用いる方法は心理的な安心感が大きいでしょう。レントゲンやマンモグラフィ検査の際も、人工物のように写り込むことがありません。

ただし、定着率には個人差があり、希望のサイズになるためには複数回の施術が必要になる可能性もあります。

また、体重が大幅に減少すると、バストの脂肪も一緒に減ってしまう可能性がある点も覚えておく必要があります。

【比較】豊胸素材ごとの違いを徹底解説

ここまで各素材の特徴を見てきましたが、ここでは「サイズアップ効果」「自然さ」「ダウンタイム」「費用」という4つの観点から、それぞれの違いを横断的に比較し、解説します。

自分にとって何を最も重視するかを考えながら読み進めてください。

サイズアップ効果の違い

豊胸手術を考える上で、どのくらいバストを大きくしたいかは最も重要な要素の一つです。素材によって、可能なサイズアップの幅は大きく異なります。

シリコンバッグは、バッグ自体の大きさでボリュームが決まるため、2カップ以上の大幅なサイズアップが最も得意です。

脂肪注入は、1回で注入できる量と定着率に限界があるため、一般的には1〜1.5カップ程度の自然なサイズアップに向いています。

ヒアルロン酸は、注入量に限りがあるため、0.5〜1カップ程度のプチ的なボリュームアップが目安となります。

仕上がりの自然さと感触

「豊胸したと気づかれたくない」と考える方は多く、仕上がりの自然さは非常に重要なポイントです。

脂肪注入は、もともと自分の体の一部である脂肪を使用するため、見た目、動き、そして触ったときの感触が最も自然です。

シリコンバッグは、近年の製品は非常に柔らかくなっていますが、痩せ型の方だとバッグの輪郭が浮き出たり、触ったときに人工物感が出たりする可能性があります。

ヒアルロン酸は、適量であれば自然な柔らかさを保てますが、注入量が多すぎたり、一箇所に固まってしまったりすると、硬さやしこり感が出ることがあります。

ダウンタイムと体への負担

施術後の回復期間であるダウンタイムは、日常生活への影響を考える上で無視できません。

ヒアルロン酸は注射のみなので、体への負担が最も少なく、ダウンタイムは数日程度と非常に短いです。

脂肪注入は、脂肪吸引と注入の両方を行うため、吸引部位とバストの両方に腫れや内出血が生じます。ダウンタイムは1〜2週間程度見込むのが一般的です。

シリコンバッグは、脇やアンダーバストを切開してバッグを挿入する外科手術のため、体への負担が最も大きくなります。強い痛みや腫れが1週間ほど続き、完全に落ち着くまでには数ヶ月を要します。

費用相場とコストパフォーマンス

豊胸手術は自由診療のため、クリニックによって費用は様々ですが、一般的な相場観はあります。

ヒアルロン酸は1回の費用は最も安価ですが、効果が持続しないため、維持するためには繰り返し施術が必要となり、長期的に見るとコストがかさむ可能性があります。

シリコンバッグは、初期費用は高額ですが、一度の手術で半永久的な効果が期待できるため、長期的なコストパフォーマンスは高いと言えます。

脂肪注入は、脂肪吸引と注入の設備や技術が必要なため、費用は最も高額になる傾向があります。ただし、定着すれば効果は持続し、部分痩せもできるという付加価値があります。

目的別・豊胸素材の総合比較

スクロールできます
比較項目シリコンバッグヒアルロン酸自己脂肪
サイズアップ効果◎(2カップ以上可能)△(〜1カップ)◯(〜1.5カップ)
自然さ(感触)△〜◯
ダウンタイム長い(数週間〜)短い(数日)中程度(1〜2週間)
費用(1回あたり)中〜高額低額高額

自分に合った豊胸素材の選び方

豊胸手術で後悔しないためには、専門的な情報をもとに、自分自身の希望やライフスタイルと照らし合わせて、最適な素材を選択することが重要です。

ここでは、どのような基準で選べば良いのか、具体的なポイントを解説します。

希望するバストのサイズと形で選ぶ

まずは、自分がどのようなバストになりたいのかを具体的にイメージすることが出発点です。

大幅なサイズアップ(2カップ以上)と華やかな谷間を求めるなら、シリコンバッグが第一候補となるでしょう。

自然な範囲でのサイズアップ(1カップ前後)と柔らかい感触を重視するなら、脂肪注入が適しています。

ほんの少しボリュームが欲しい、左右差を整えたいというような細かな調整であれば、ヒアルロン酸が手軽な選択肢です。

現在の体型や皮下脂肪の量を考慮する

自身の体型も、選択肢を左右する重要な要素です。

痩せ型で皮下脂肪が少ない方の場合、脂肪注入に必要な脂肪を十分に確保できない可能性があります。

また、シリコンバッグの輪郭が浮きやすいため、バッグのサイズや挿入する層を慎重に選ぶか、ハイブリッド豊胸を検討する必要があります。

標準〜ややふくよかな体型の方は、脂肪注入の選択肢が広がります。太ももやお腹など、気になる部分の脂肪を活用できるというメリットを最大限に活かせます。

希望別おすすめ素材の目安

あなたの希望おすすめの素材理由
とにかく大きくしたいシリコンバッグ一度で確実なボリュームアップが可能なため。
自然な仕上がりを最優先したい自己脂肪自分の組織なので見た目も感触も最もナチュラルなため。
ダウンタイムを短くしたいヒアルロン酸注射のみで体への負担が最も少ないため。

ライフスタイルや将来の計画を考える

豊胸手術は、ご自身の長期的な人生設計とも関わってきます。

妊娠・授乳の予定がある場合、どの方法でも基本的には授乳に影響は少ないとされていますが、事前に医師への相談が必要です。

特にシリコンバッグの場合、乳腺下法や大胸筋下法など、バッグを挿入する層によって乳腺への影響が異なるため、将来の計画を伝えた上で術式を決めることが重要です。

定期的なメンテナンスに通う時間的な余裕があるかどうかも考慮しましょう。ヒアルロン酸は定期的な再注入が、シリコンバッグは破損などがないかの定期検診が必要です。

信頼できるクリニックと医師を選ぶ

最終的にどの素材を選ぶにしても、最も重要なのは信頼できる医師のもとで手術を受けることです。

カウンセリングで親身に話を聞いてくれるか、各素材のメリットだけでなくデメリットやリスクもきちんと説明してくれるか、症例経験は豊富かなど、複数のクリニックで話を聞いて比較検討することをおすすめします。

医師の技術力や美的センスが、仕上がりの満足度を大きく左右します。自分自身の体を預けるのですから、納得できるまでじっくりと選びましょう。

豊胸手術の素材に関するよくある質問

ここでは、豊胸手術の素材や種類に関して、多くの方が抱く疑問についてお答えします。

豊胸手術後、レントゲンやマンモグラフィ検査は受けられますか?

はい、受けることは可能です。ただし、検査を受ける際には必ず豊胸手術をしていることを申告する必要があります。

シリコンバッグが入っている場合、マンモグラフィではバッグが白く写り、乳腺組織の一部が隠れてしまう可能性があります。

そのため、エコー(超音波)検査やMRI検査など、他の検査方法と組み合わせることが推奨されます。脂肪注入やヒアルロン酸の場合も、しこりとの鑑別のために申告は重要です。

シリコンバッグは将来的に入れ替えが必要ですか?

必ずしも全員が入れ替えを必要とするわけではありません。現在のシリコンバッグは非常に耐久性が高く、破損などがなければ半永久的に使用できるとされています。

しかし、10年~15年を目安に、破損や被膜拘縮、あるいは形の変化など、何らかのトラブルが起こる可能性はゼロではありません。

そのため、定期的な検診を受け、医師が必要と判断した場合や、ご自身がデザインの変更を希望する場合に入れ替えを検討することになります。

脂肪注入は誰でも受けられますか?

いいえ、誰でも受けられるわけではありません。脂肪注入豊胸には、バストに注入するための十分な量の脂肪が、体の他の部位から吸引できることが条件となります。

そのため、全体的に非常に痩せている方や、BMIが極端に低い方は、必要な脂肪量を確保できず、施術が難しい場合があります。

カウンセリングの際に、医師が脂肪のつき具合を診察し、施術が可能かどうかを判断します。

ヒアルロン酸がしこりになることはありますか?

はい、しこりになるリスクはあります。これは、注入したヒアルロン酸が体内に吸収されずに残ったり、被膜が形成されたり、一箇所に固まってしまったりすることで起こります。

このリスクを低減するためには、豊胸用の高品質な製剤を使用し、経験豊富な医師が適切な量と深さに注入することが重要です。

万が一しこりができてしまった場合でも、多くは溶解注射で溶かすことが可能ですので、異常を感じたらすぐに施術を受けたクリニックに相談してください。

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