MENU

TOP


施術一覧

豊胸手術の失敗例と対処法|リスクを回避するポイント

豊胸手術の失敗例と対処法|リスクを回避するポイント

豊胸手術を検討する際、「豊胸 失敗」「失敗 画像」といったキーワードで検索し、不安を感じている方は少なくないでしょう。

理想のバストを手に入れるための手術が、予期せぬ結果につながる可能性はゼロではありません。

この記事では、豊胸手術で起こりうる失敗の具体的な例から、その原因、そして万が一問題が起きた場合の対処法までを詳しく解説します。

さらに、後悔しないために手術前に知っておくべき、リスクを回避するための重要なポイントも紹介します。正しい知識を得て、ご自身が納得できる選択をするための一助となれば幸いです。

目次

豊胸手術で起こりうる失敗とは

豊胸手術における「失敗」とは、単に「思ったような形にならなかった」という主観的な不満だけではありません。見た目、感触、そして身体的な健康に関わる、さまざまな問題が含まれます。

どのような失敗が起こりうるのかを具体的に知ることは、リスクを理解する第一歩です。

見た目に関する失敗

最も分かりやすく、多くの方が懸念するのが見た目の問題です。理想とは異なる仕上がりは、大きな精神的苦痛につながります。

特に、左右のバランスや形、大きさに関するトラブルが挙げられます。

見た目の失敗例

失敗の種類具体的な状態主な原因
左右差バストの大きさ、形、位置が左右で非対称になる。元々の骨格やバストの左右差、インプラントの挿入位置のずれ。
不自然な形お椀を伏せたような不自然な丸み、バスト上部の不自然な盛り上がり。インプラントのサイズや形状が体型に合っていない、挿入層の選択ミス。
インプラントのずれインプラントが本来の位置から上下左右にずれてしまう。作成したスペースが大きすぎる、術後の固定が不十分。

感触に関する失敗

見た目だけでなく、触れたときの感触もバストの満足度を左右する重要な要素です。豊胸手術後に、バストが硬くなってしまったり、不自然な感触になったりするケースがあります。

特にシリコンバッグを用いた手術で注意が必要なのが「カプセル拘縮」です。これは、体内に挿入されたインプラントの周りに形成される被膜が、異常に厚く硬くなる現象を指します。

軽度であれば問題ありませんが、進行するとバストが石のように硬くなり、見た目にも変形を引き起こします。

身体的な問題に関する失敗

審美的な問題だけでなく、健康を害するような身体的なトラブルも失敗例として存在します。痛みや感染症、感覚の異常など、生活の質に直接影響を及ぼす可能性があります。

身体的なトラブルの例

問題の種類症状考えられる原因
感染症術後の腫れ、赤み、熱感、痛みが長引く。手術環境の衛生管理不足、術後のケア不足。
感覚の鈍化・喪失乳頭や乳輪、バスト全体の感覚が鈍くなる、または失われる。手術中に神経が損傷する。多くは一時的だが、稀に永続的な場合もある。
インプラントの破損強い衝撃や経年劣化により、バッグが破損し内容物が漏れ出す。事故による外傷、製品の寿命。

時間経過による変化

手術直後は満足のいく結果でも、時間が経つにつれて問題が現れることもあります。これは、加齢による体型の変化や、インプラント自体の経年劣化が関係しています。

例えば、体重の増減によってバストの形が変わったり、皮膚が薄くなることでインプラントの輪郭が浮き出て見える「リップリング」という現象が起きたりします。

失敗の原因を理解する

豊胸手術の失敗は、単一の原因で起こることは稀で、多くは複数の要因が絡み合っています。原因を正しく理解することで、どのような点に注意してクリニックや医師を選べばよいかが見えてきます。

医師の技術や経験不足

豊胸手術は、医師の技術力と美的センスが結果を大きく左右する施術です。

バストの解剖学的な知識はもちろん、個々の患者の体型や皮膚の質、希望を正確に把握し、最適な手術計画を立てる能力が求められます。

経験の浅い医師が執刀した場合、インプラントを挿入する層の選択ミスや、左右のバランス調整の不備、不適切なサイズのインプラント選択など、失敗につながる判断をしてしまう可能性があります。

  • 形成外科専門医などの資格
  • 豊胸手術の症例数
  • カウンセリングの丁寧さ

使用するインプラントや注入物の問題

手術に用いられる材料の品質も、長期的な安全性と満足度に影響します。シリコンバッグの場合、国からの承認を得ている信頼性の高い製品を使用しているかどうかが重要です。

安価な手術では、未承認のインプラントが使用されるリスクも考えられます。

脂肪注入豊胸では、採取した脂肪の処理方法が質を左右します。不純物が多く含まれた脂肪を注入すると、しこり(石灰化)や感染症の原因となります。

ヒアルロン酸注入も同様に、豊胸用として適切で安全性の高い製剤を選ぶ必要があります。

患者自身の体質や術後管理

患者側の要因も無視できません。例えば、極端に痩せている方や皮膚が薄い方は、インプラントの輪郭が浮き出やすい傾向があります。

また、アレルギー体質や特定の持病がある場合は、手術のリスクが高まることもあります。

さらに、術後の過ごし方も非常に重要です。医師の指示に従わず、術後すぐに体を激しく動かしたり、喫煙を続けたりすると、傷の治りが遅れたり、感染症のリスクを高めたりします。

定められた期間、正しく圧迫固定を行うことも、きれいな形を維持するために大切です。

事前の情報収集不足

「有名だから」「安いから」といった理由だけで安易にクリニックを決めてしまうと、後悔につながることがあります。

手術のメリットだけでなく、リスクやダウンタイム、費用についてもしっかりと情報収集し、複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較検討することが、失敗を避けるためには欠かせません。

【種類別】豊胸手術の具体的な失敗例

豊胸手術にはいくつかの方法があり、それぞれに特有の失敗例が存在します。ご自身が検討している手術方法のリスクを具体的に把握しておきましょう。

シリコンバッグ豊胸の失敗例

現在主流となっている豊胸手術の一つですが、異物を挿入するため、特有のリスクが伴います。見た目や感触に関する失敗が多く報告されています。

シリコンバッグ豊胸の主な失敗

失敗の種類状態対処法
カプセル拘縮バストが硬くなり、形が不自然に変形する。被膜の切除、インプラントの入れ替え。
リップリング皮膚の上からインプラントの縁が波打って見える。脂肪注入による修正、インプラントの入れ替え。
ダブルバブルインプラントと乳腺が分離し、二重の膨らみに見える。インプラントの位置調整、入れ替え。

脂肪注入豊胸の失敗例

自身の脂肪を利用するため、アレルギー反応の心配がなく自然な仕上がりが期待できる方法ですが、脂肪の定着率やしこりの問題があります。

脂肪注入豊胸の主な失敗

失敗の種類状態対処法
しこり(石灰化・オイルシスト)注入した脂肪が壊死し、硬いしこりとなる。薬物療法、穿刺吸引、外科的切除。
定着率が低い注入した脂肪の多くが吸収され、期待したサイズアップ効果が得られない。再注入を検討する(定着率には個人差があることを理解する)。
左右差・凹凸脂肪の注入量や定着率にムラが生じ、表面が凸凹したり左右差が出たりする。脂肪の追加注入や溶解注射による調整。

ヒアルロン酸注入豊胸の失敗例

手軽さが魅力ですが、持続期間が短く、しこりや感染症のリスクが他の方法より高いという側面もあります。近年では、安全性の観点からヒアルロン酸による豊胸を推奨しないクリニックも増えています。

注入されたヒアルロン酸が移動して形が崩れたり、被膜を形成して硬いしこりになったりするケースが報告されています。また、アレルギー反応や血流障害といった重篤な合併症のリスクも指摘されています。

失敗してしまった場合の対処法

万が一、手術の結果に満足できなかったり、何らかのトラブルが発生したりした場合でも、冷静に対処することが大切です。適切な手順を踏むことで、問題を解決できる可能性があります。

まずは執刀したクリニックに相談する

術後の経過に不安を感じたら、まずは手術を受けたクリニックに連絡し、診察を予約しましょう。多くの問題は、早期発見・早期対応で解決できます。

術後の検診で医師に直接、不安な点を具体的に伝えることが重要です。その際、感情的にならず、客観的な事実(いつから、どのような症状があるかなど)を整理して伝えると、スムーズに話が進みます。

セカンドオピニオンを求める

執刀したクリニックの説明に納得できない場合や、対応に不信感を抱いた場合は、他のクリニックでセカンドオピニオンを求めることを検討しましょう。

豊胸手術の修正を専門に行っている医師に相談することで、現在の状態を客観的に評価してもらい、今後の治療方針について新たな視点からのアドバイスを得られます。

  • これまでの経緯をまとめたメモ
  • 手術に関する資料(あれば)
  • 質問したいことのリスト

修正手術の種類と内容

失敗の内容に応じて、さまざまな修正手術があります。どのような状態でも必ず修正できるわけではありませんが、多くのケースで改善が期待できます。

代表的な修正手術

対象となる失敗修正手術の内容注意点
カプセル拘縮インプラントを包む硬い被膜を切除し、新しいインプラントに入れ替える。再発のリスクも考慮し、挿入層の変更などを検討する。
インプラント破損破損したインプラントと漏れ出た内容物を除去し、洗浄後、新しいインプラントを挿入する。定期的な検診で破損の有無を確認することが重要。
脂肪注入後のしこりしこりの大きさや性質に応じ、注射で分解・吸引したり、外科的に切除したりする。乳がん検診でしこりが見つかった場合は、良性か悪性かの鑑別が必要。

豊胸手術のリスクを回避する重要なポイント

ここまで失敗例や対処法について解説してきましたが、最も大切なのは、そもそも失敗をしないことです。そのためには、手術を受ける前の準備と心構えが重要になります。

信頼できるクリニックの選び方

クリニック選びは、豊胸手術の成否を分ける最大の要因と言っても過言ではありません。以下の点を参考に、慎重に選びましょう。

クリニック選びのチェックポイント

チェック項目確認する内容なぜ重要か
医師の経歴・資格日本形成外科学会専門医など、関連分野の専門資格を保有しているか。豊胸手術の経験は豊富か。専門知識と高い技術力の証明となる。
カウンセリングの質時間をかけて丁寧に説明してくれるか。リスクやデメリットも隠さず話してくれるか。質問しやすい雰囲気か。患者との認識のずれを防ぎ、信頼関係を築く上で大切。
アフターケア体制術後の定期検診や、トラブル発生時の保証制度が整っているか。24時間対応の窓口はあるか。万が一の際に、迅速かつ適切な対応を受けられる安心感につながる。

医師とのカウンセリングで確認すべきこと

カウンセリングは、単に手術の説明を受ける場ではありません。医師との相性を見極め、自身の希望が正確に伝わるかを確認する重要な機会です。納得できるまで、何度でも質問しましょう。

  • 具体的な手術方法とその理由
  • 考えられるすべてのリスクと合併症
  • 術後のダウンタイムの過ごし方
  • 総額費用と追加料金の有無

自分に合った手術方法の選択

豊胸手術にはシリコンバッグ、脂肪注入など複数の選択肢があります。

それぞれのメリット・デメリットを正しく理解し、自身の体型、ライフスタイル、希望するバストのイメージに最も合った方法を選ぶことが大切です。

医師の意見を参考にしつつも、最終的には自分自身が納得して決断することが後悔を防ぎます。

術後のセルフケアと検診の重要性

手術が無事に終わっても安心はできません。美しい仕上がりを長持ちさせ、合併症を防ぐためには、術後のセルフケアが不可欠です。

クリニックから指示された圧迫着の着用期間や、運動制限、入浴に関する注意などを必ず守りましょう。

また、問題がなくても定期的に検診を受け、バストの状態を専門医にチェックしてもらうことが、長期的な安心につながります。

失敗しないための心構えと準備

技術的な側面だけでなく、手術に臨む患者自身の心構えも、満足度を大きく左右します。手術を受ける前に、ご自身の気持ちや希望を整理しておきましょう。

理想のバストイメージを明確にする

「とにかく大きくしたい」といった漠然とした希望ではなく、「どのような形の、どのくらいの大きさのバストになりたいのか」を具体的にイメージすることが重要です。

参考になる写真などを持参してカウンセリングに臨むと、医師とイメージを共有しやすくなります。

ただし、骨格や皮膚の伸展性には個人差があるため、希望が100%実現可能とは限らないことも理解しておく必要があります。

リスクやダウンタイムを正しく理解する

どのような医療行為にもリスクは伴います。豊胸手術も例外ではありません。

華やかな側面だけでなく、痛み、腫れ、内出血といったダウンタイムの存在や、前述したような失敗のリスクがあることを正しく認識しましょう。

最悪の事態も想定した上で、それでも手術を受けたいのかを自問自答することが、後悔のない決断につながります。

費用だけで判断しない

豊胸手術は決して安い買い物ではありません。しかし、費用だけでクリニックや手術方法を選ぶのは非常に危険です。

極端に安い料金には、経験の浅い医師が執刀する、質の低い材料を使用する、アフターケアが不十分であるといった理由が隠されている可能性があります。

「安物買いの銭失い」とならないよう、安全性や信頼性を最優先に考えましょう。

費用の内訳を確認する

項目内容確認のポイント
手術費用執刀料、麻酔代、インプラント代など。提示された金額に何が含まれているかを明確にする。
術後費用術後の薬代、検診費用、圧迫着代など。手術費用に含まれるのか、別途必要なのかを確認する。
追加料金修正が必要になった場合の費用や、保証の範囲。保証制度の有無と、その具体的な内容を書面で確認する。

よくある質問

最後に、豊胸手術の失敗に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式で解説します。

修正手術はいつでもできますか?

いいえ、いつでもできるわけではありません。一般的に、術後の組織が完全に落ち着くのを待つ必要があります。

通常は、前回の手術から最低でも6ヶ月から1年程度の間隔を空けることが推奨されます。焦って修正を急ぐと、かえって状態を悪化させる可能性もあります。

まずは医師の診断を仰ぎ、最適なタイミングを判断してもらうことが重要です。

失敗の確率はどのくらいですか?

失敗の確率を具体的な数値で示すことは困難です。

なぜなら、「失敗」の定義が個人の主観にも左右される上、医師の技術、使用する材料、患者の体質など、多くの要因に影響されるからです。

ただし、信頼できる医療機関で経験豊富な医師が適切な手術を行えば、重篤な合併症が起こる頻度は極めて低いと言えます。

確率の数字に一喜一憂するのではなく、リスクをゼロにすることはできないと理解した上で、そのリスクを最小限に抑える努力をすることが大切です。

術後、痛みはどのくらい続きますか?

痛みの感じ方には個人差がありますが、一般的に手術後2~3日をピークに、1週間程度で強い痛みは落ち着きます。

特に筋肉の下にインプラントを挿入した場合(大胸筋下法)は、筋肉痛に似た痛みが長引く傾向があります。

クリニックから処方される鎮痛剤を服用することで、日常生活に支障がない範囲でコントロールすることが可能です。

痛みが異常に長引いたり、日に日に強くなったりする場合は、感染症などの可能性も考えられるため、すぐにクリニックへ相談してください。

保証制度はありますか?

クリニックによっては、術後のトラブルに対応するための保証制度を設けている場合があります。例えば、「インプラントの破損は10年間保証」「カプセル拘縮による再手術は無料」といった内容です。

ただし、保証の範囲や期間、適用条件はクリニックによって大きく異なります。カウンセリングの際に保証制度の有無と詳細な内容を必ず確認し、書面で保管しておくことをお勧めします。

保証制度が充実していることは、クリニックの技術や手術に対する自信の表れと捉えることもできるでしょう。

以上

参考文献

COLAKOGLU, Salih, et al. Impact of complications on patient satisfaction in breast reconstruction. Plastic and reconstructive surgery, 2011, 127.4: 1428-1436.

KRUEGER, Editha A., et al. Complications and patient satisfaction following expander/implant breast reconstruction with and without radiotherapy. International Journal of Radiation Oncology* Biology* Physics, 2001, 49.3: 713-721.

DIAZ, John F. Review of 494 consecutive breast augmentation patients: system to improve patient outcomes and satisfaction. Plastic and Reconstructive Surgery–Global Open, 2017, 5.10: e1526.

PUSIC, Andrea L., et al. Measuring and managing patient expectations for breast reconstruction: impact on quality of life and patient satisfaction. Expert review of pharmacoeconomics & outcomes research, 2012, 12.2: 149-158.

SHI, Haishan, et al. A retrospective study of primary breast augmentation: recovery period, complications and patient satisfaction. International Journal of Clinical and Experimental Medicine, 2015, 8.10: 18737.

MCCARTHY, Colleen M., et al. The magnitude of effect of cosmetic breast augmentation on patient satisfaction and health-related quality of life. Plastic and reconstructive surgery, 2012, 130.1: 218-223.

GROEN, Jan-Willem, et al. Autologous fat grafting in cosmetic breast augmentation: a systematic review on radiological safety, complications, volume retention, and patient/surgeon satisfaction. Aesthetic Surgery Journal, 2016, 36.9: 993-1007.

HANDEL, Neal, et al. A long-term study of outcomes, complications, and patient satisfaction with breast implants. Plastic and reconstructive surgery, 2006, 117.3: 757-767.

MERETSKY, Christopher R.; KNECHT, Erik M.; SCHIUMA, Anthony T. Advantages and disadvantages of breast augmentation: surgical techniques, outcomes and future directions. Cureus, 2024, 16.9: e69846.

MOMENI, Arash, et al. Safety, complications, and satisfaction of patients undergoing submuscular breast augmentation via the inframammary and endoscopic transaxillary approach. Aesthetic plastic surgery, 2005, 29: 558-564.

よかったらシェアしてね
目次