ARIEL.BUST.CLINIC(名古屋の脂肪吸引・注入・豊胸クリニック)美容コラム豊胸脂肪豊胸について解説など

脂肪豊胸について解説など

豊胸
# ベイザー脂肪吸引# 脂肪豊胸# CRF豊胸# シリコン豊胸# ハイブリッド豊胸
監修者
石塚 紀行

脂肪豊胸について。当院では脂肪豊胸とCRF豊胸(コンデンスリッチファット豊胸)を使い分けています。

まず脂肪豊胸とCRF豊胸の違いについて

脂肪豊胸と一口に言ってもネット上では色々な名前の脂肪豊胸があって、何が何だかわからなくなっていませんか?ここでザッと解説していきますので参考にしてください。

脂肪豊胸というときは、吸引して集めた脂肪をそのまま使用する方法です。古くからある方法でクリニックや施設ごとにその使い方に工夫などがあれど、集めた脂肪と水分(麻酔液や出血など)をある程度自然に分離させてから使用する方法です。滅菌した茶漉しを使用したり、専用の濾過フィルターを使用したり、など様々ですが要は脂肪と水分を簡易的に分離させたものです。完璧に分離されているわけではないので脂肪と少しの水分が混在した状態になっています。脂肪豊胸、ピュアグラフトなどといったネーミングですね。

CRF(コンデンスリッチファット)とは文字通り濃縮した脂肪のことです。吸引して採取した脂肪を特殊なウェイトフィルターに入れて遠心分離機にかけて回します。そうすることでフィルターを介して脂肪と水分や壊れた脂肪が綺麗に分離されます。純粋に脂肪のみがしっかりと残ります。負荷で一部の脂肪は壊れてしまうので残る脂肪の量は採取した脂肪の7-8割に減ります。脂肪の質によっては5割程度になることもあります。そのため脂肪注入分を確保するとなると多めに採取する必要があり、吸引する範囲も広くなることが多いです。

定着率に関しては、コンデンスの方が良いと言われていましたが、最近ではコンデンスは定着率が落ち、脂肪の方が良いという報告もあったりします。論文の全てが正しいわけではない、また施設や医師ごとで採取方法や遠心分離の負荷設定は違うので絶対正しいとも言い切れないと思っています。僕の中ではCRFも脂肪も定着面という点においては変わらないと考えています。

では、どう使い分けているのかについて解説します。

脂肪豊胸は主に細身の方や予算をなるべく抑えたい方に向いています。採取部位が少ない範囲で済むこと、脂肪を加工せずに済むことからコストも抑えられるからです。細身の方でCRF豊胸する際にはどうしても採取部位が多くなって高額になってしまったり、そうまでしてかき集めても他に採取できる部分がなく1度しか手術できないと言ったケースがあります。脂肪注入は定着率に個人差がありそう言った点では不確実な手術ではあるので、高額になってしまったとしても1度の手術で確実に理想の大きさにはできません。そういった場合にはCRF豊胸ではなく脂肪豊胸にしてなるべく少ない範囲で採取を行い十分な量を注入して、仕上がりを見て2度目の手術が行えるように脂肪を残しておくという方が良いと考えています。

CRF豊胸は気になる部分しっかり細くしたい、取れた脂肪も全部しっかり注入したい方に向いています。CRFを作成するということで吸引する部位は必然的に多くなります。また、採取した脂肪も加工するため全てが脂肪のみという濃縮された状態で注入ができます。どういうことかというのは後述で写真を見せながら解説していきます。

脂肪採取、加工の実際はどうしているかをお見せします。

当院では脂肪吸引を行い採取する過程は脂肪豊胸でもCRFでも同じです。CRFではない場合は採取した脂肪が空気に触れるから汚くなり終始空気に触れないCRFがいいよ、と言われていますが当院ではCD落ちらも空気には触れないのでご安心ください。このスマートバッグと呼ばれるバッグに集めていきます。滅菌で使い捨ての容器です。採取して身体から吸引された脂肪がここに集められます。色が黄色と赤色に分かれていますが、黄色が脂肪で赤色が麻酔液と出血が混ざった水分です。集め終わったら、脂肪だけが欲しいので少し待って上の写真のように綺麗に分離したら赤い部分は捨てて黄色い部分の脂肪をシリンジに集めます。

この黄色い部分を使用するのが脂肪豊胸です。写真を見るとおわかりいただけると思いますが黄色い部分にもまだ少しだけ赤いところが混ざっています。これを特殊なフィルターを使用して遠心分離機にかけてより分離させるのがCRFです。

左がCRFシリンジと言われる特殊なウェイトフィルター付きのシリンジで、そこに集めた脂肪を入れた状態です。一見赤い部分は見えません。真ん中が遠心分離機です。ここにセットして負荷をかけてCRFを作成します。右が分離した状態です。遠心分離にかけると比べて全く違うのがわかると思います。淡い赤色になっているのが麻酔液や出血などの水分、黄色い部分は濃縮された脂肪、その更に上のフィルター上にある淡い黄色は壊れた脂肪の油分です。最近の報告では遠心分離にかけた後のこの淡い赤色に血管内皮細胞や脂肪幹細胞、マクロファージなどがあってここを捨てずに脂肪注入と併用して注入すると良いと言われていたりします。以前フィリピンで見学した際は脂肪注入だけではなくて純粋にこの部分を肌に注射して美肌治療や傷跡に注射して使用していました。

と、こんな感じで脂肪作成をおこなっています。つまり、脂肪豊胸では余分な水分が少し入っているため、CRFと比較して同じ200cc注入したといっても脂肪細胞の量は差があるということです。ただし、脂肪豊胸の場合は水分が含まれているだけなので多少無理して多めに入れてもすぐに水分の量はなくなるため200ccが限界だと思っても250ccくらい入れても問題ないと考えて多めに入れることにしています。なので、脂肪の注入量自体も同じくらいにしようとすれば可能です。また、定着に関しては実はさほど変わらないか、むしろこの淡い赤色のSVFと呼ばれている成分がない分CRFの方が定着が良くないと言われているのではないか?とも考えています。

長くなりましたが、結論としてはコスト面で考えたら脂肪豊胸がいいのではないかなと今は思っています。

最後に脂肪豊胸の症例を載せておきます。術前です。

授乳歴があります。元々しっかりボリュームがあったと思われますが、妊娠出産という過程でどうしても乳腺が発達してより大きくなります。授乳が終わると乳腺は萎縮していくため、大きくなった際に伸びた皮膚や靭帯がそのままになり出産前よりボリュームダウンして下垂したバストになってしまいます。

痩せ方なタイプであるためしっかりと脂肪は集めてこないと最大限注入できないことが予想されます。授乳後なので1回でも定着は良いことが多いので最大限採取して注入する計画としました。

術後1ヶ月ですが、しっかりバストアップ、ボリュームがアップしていますね。3ヶ月まではまだ定着が終わっていないのでここから少しボリュームダウンすることはありますが術前に戻ることはないのでご安心ください。なるべく体重は維持かもしくは可能ならば+1-2kgしてもらうと定着が良いです。CRF豊胸ではなくて脂肪豊胸でも問題なくできます。今回の症例は細身の方で6部位から集めて左右340ccを注入しています。CRFでは6部位から集めても減ってしまう分を考慮すると更に広範囲になる上に量もしっかり確保できないのでこういったケースは脂肪がむいていると考えています。

最後に比較したものを並べます。

バストにハリが戻ってボリュームもしっかり戻ってますね。豊胸って実はバストのアンチエイジングという位置付けにもある手術です。出産後のボリュームロスやしぼんだ感じでお悩みの方はぜひご相談ください。諦めなくて大丈夫ですよ、そのお悩みは豊胸で解決できます。

ではまた。

監修医情報
石塚 紀行 ARIEL.BUST.CLINIC 院長

石塚 紀行

ARIEL.BUST.CLINIC 院長
経歴
2013年
獨協医科大学医学部医学科 卒業
2013年
獨協医科大学病院 臨床研修センター
2015年
獨協医科大学病院 形成外科・美容外科入局
2017年
足利赤十字病院 形成外科 入職
2018年
獨協医科大学埼玉医療センター 形成外科学内助教
2020年
さいたま赤十字病院 形成外科 入職
2021年
THE CLINIC 入職
2023年
THE CLINIC 大阪院・名古屋院 副院長就任
2024年
ARIEL .BUST.CLINIC 開院、当院院長就任
所属学会
  • 日本形成外科学会 専門医
  • コンデンスリッチファット(CRF)療法 認定医
  • VASER Lipo 認定医
  • Juvederm Vista 認定医
  • 乳房再建用エキスパンダー/インプラント
    実施医師
  • 日本形成外科学会 所属
  • 日本美容外科学会(JSAPS)所属
医師コメント
ARIEL.BUST.CLINICというクリニック名には、バストのあらゆる悩みを解決したい、自信を持って人生を楽しく過ごしていただきたい、という思いが込められています。形成外科専門医としての知識と技術をもって一人ひとりととことん向き合いますので、まずはお気軽にカウンセリングにお越しください。お待ちしております。
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