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【顎下の脂肪吸引】ダウンタイムの経過やデメリット、失敗しないためのポイントを医師が解説

【顎下の脂肪吸引】ダウンタイムの経過やデメリット、失敗しないためのポイントを医師が解説

フェイスラインの印象を大きく左右する顎下の脂肪。「ダイエットをしても二重顎が解消しない」「横顔のラインをすっきりさせたい」といったお悩みを持つ方は少なくありません。

顎下の脂肪吸引は、そのようなお悩みを解決に導く美容施術の一つです。しかし、施術を受けるにあたってダウンタイムの経過やデメリット、失敗のリスクなど、多くの不安や疑問がつきものです。

この記事では、顎下の脂肪吸引を検討している方のために、医師の視点からダウンタイムの詳しい経過、考えられるデメリット、そして後悔しないために知っておくべきポイントを網羅的に解説します。

安心して施術に臨むための、正確な知識を深めていきましょう。

目次

顎下の脂肪吸引とは?シャープなフェイスラインを目指す施術

顎下の脂肪吸引は、顔と首の境目にある余分な皮下脂肪を、カニューレと呼ばれる極細の吸引管を使って取り除く施術です。

この部分の脂肪は一度つくと落ちにくく、二重顎やフェイスラインのもたつきの原因となります。脂肪細胞そのものを吸引するため、リバウンドしにくいという特徴があり、長期的な効果を期待できます。

顎下の脂肪吸引で目指せる理想のフェイスライン

この施術によって、これまで脂肪に埋もれていた顎のラインが明確になり、シャープで洗練された印象を与えます。

正面から見たときの顔の大きさだけでなく、横顔の美しさを大きく向上させることが可能です。特にEライン(鼻先・唇・顎先を結んだ線)が整い、すっきりとした知的な横顔を目指せます。

施術による変化のポイント

変化する部分期待できる効果得られる印象
フェイスライン輪郭がシャープになるすっきり、小顔
顎下二重顎の解消若々しい、洗練された
横顔Eラインが整う知的、美しい

施術の基本的な流れ

施術は、まずカウンセリングから始まります。医師が患者様の希望や顎下の状態を診察し、最適な施術計画を立てます。

施術当日は、デザイン、麻酔、そして脂肪の吸引という順で進みます。耳の後ろや顎下など、傷跡が目立たない部分を数ミリ切開し、そこからカニューレを挿入して丁寧に脂肪を取り除きます。

施術時間はクリニックや吸引量によって異なりますが、おおよそ30分から1時間程度です。

他の小顔施術との違い

顎下の脂肪にアプローチする施術は脂肪吸引だけではありません。脂肪溶解注射やHIFU(ハイフ)など、他の選択肢も存在します。

脂肪吸引は、一度の施術で物理的に脂肪細胞を取り除くため、他の施術に比べて変化が大きく、効果の持続性が高い点が大きな違いです。一方で、切開を伴うためダウンタイムが必要になります。

それぞれの施術の特性を理解し、自身の希望やライフスタイルに合った方法を選ぶことが重要です。

主な小顔施術の比較

施術方法特徴ダウンタイム
脂肪吸引脂肪細胞を直接除去。効果が高い。約1週間〜2週間
脂肪溶解注射薬剤で脂肪を溶かす。複数回必要。ほとんどないが、腫れることがある
HIFU超音波で皮膚を引き締める。ほとんどない

【時系列で解説】顎下の脂肪吸引ダウンタイムの全経過

顎下の脂肪吸引を検討する上で、最も気になるのがダウンタイムの経過ではないでしょうか。ここでは、施術直後から完成までの一般的な経過を時系列で詳しく解説します。

個人差はありますが、大まかな流れを知っておくことで、安心してダウンタイムを過ごせます。

施術直後から3日目までの状態

施術直後は麻酔の影響が残っていますが、徐々に痛みや熱感が出てきます。クリニックで処方される痛み止めを服用することで、日常生活に大きな支障はありません。

最も腫れや内出血が目立つのがこの期間です。顎下から首にかけて、フェイスバンドによる圧迫固定を行います。この圧迫は、腫れを抑制し、皮膚をきれいに収縮させるために非常に重要です。

1週間後の状態と抜糸

大きな腫れや痛みは落ち着いてくる時期です。内出血は黄色っぽく変化しながら、徐々に薄くなっていきます。多くの場合、この時期に抜糸と検診のためにクリニックを訪れます。

フェイスバンドによる圧迫は、可能な限り続けることが推奨されますが、日中だけ、あるいは夜間だけなど、医師の指示に従って調整していきます。

メイクで隠せば、外出も問題なくできることが多いです。

ダウンタイム初期の症状

期間主な症状推奨されるケア
〜3日目痛み、腫れ、熱感、内出血フェイスバンドによる圧迫、冷却
〜1週間腫れ、内出血の継続医師の指示に従った圧迫

1ヶ月後の変化

この頃になると、腫れや内出血はほとんど目立たなくなります。多くの人が施術の効果を実感し始める時期です。

しかし、皮膚の下では治癒の働きが続いており、「拘縮(こうしゅく)」と呼ばれる症状が現れます。

これは、脂肪を吸引した部分の皮膚が硬くなったり、表面が凸凹したりする現象で、回復過程で誰にでも起こる正常な反応です。

マッサージなどのケアで、よりスムーズな回復を促せます。

3ヶ月から半年で完成へ

拘縮が完全に落ち着き、皮膚が柔らかく滑らかになります。フェイスラインもよりシャープになり、施術の効果が最終的な形として現れるのがこの時期です。

傷跡もほとんど目立たなくなり、自然な仕上がりになります。ここまでくれば、ダウンタイムは終了と言えるでしょう。

完成までの期間と状態

期間状態特記事項
1ヶ月後腫れはほぼ引く。拘縮が始まる。効果を実感し始める。
3ヶ月後拘縮が和らぎ、皮膚が柔らかくなる。フェイスラインがさらに引き締まる。
6ヶ月後ほぼ完成。自然な仕上がりになる。傷跡もほとんど目立たない。

ダウンタイム中の主な症状と具体的な対処法

ダウンタイム期間中には、痛み、腫れ、内出血、そして拘縮といった様々な症状が現れます。

これらの症状は回復過程で自然なものですが、適切な対処法を知っておくことで、不快感を軽減し、より良い結果につなげることができます。

痛みや腫れの管理方法

施術後の痛みに対しては、クリニックから処方される鎮痛剤を服用します。ほとんどの場合、数日間で痛みは落ち着きます。腫れは施術直後から現れ、3日目前後がピークです。

この期間は、患部を冷やすことで腫れを和らげることができます。保冷剤をタオルで包み、顎下や首周りに優しく当てましょう。

また、就寝時に枕を高くすると、頭部に水分が溜まりにくくなり、腫れの軽減に役立ちます。

内出血の期間と隠し方

内出血は、吸引の際に血管が傷つくことで起こります。最初は紫色や青色をしていますが、1週間から2週間かけて徐々に黄色く変化し、やがて消えていきます。

この期間、外出時に気になる場合は、ファンデーションやコンシーラーでカバーできます。また、タートルネックの服やスカーフ、マスクなども有効です。

拘縮(こうしゅく)の症状とケア

拘縮は、脂肪がなくなった空間の組織がくっつき、治癒していく過程で起こる現象です。皮膚が硬くなったり、引きつるような感覚があったり、表面が凸凹したりします。

施術後1ヶ月頃から始まり、3ヶ月から半年ほどかけて徐々に改善します。この時期に、医師の指示のもとでマッサージやストレッチを行うと、血行が促進され、皮膚が柔らかくなるのを助けます。

焦らず、根気強くケアを続けることが大切です。

拘縮ケアの方法

  • 優しく揉みほぐすマッサージ
  • 皮膚を伸ばすストレッチ
  • 入浴などで体を温める

知っておくべき顎下の脂肪吸引のデメリットとリスク

顎下の脂肪吸引は効果的な施術ですが、医療行為である以上、デメリットやリスクも存在します。

施術を受ける前にこれらの点を十分に理解し、納得した上で判断することが、後悔しないためには重要です。ここでは、考えられる主なデメリットとリスクについて解説します。

皮膚のたるみや凹凸ができる可能性

脂肪を急激に減らすことで、皮膚が余ってしまい、たるみが生じることがあります。特に、もともと皮膚の弾力が少ない方や、多くの脂肪を吸引した場合に起こりやすいです。

また、脂肪の取り残しや取りすぎによって、皮膚の表面が凸凹になるリスクもあります。経験豊富な医師は、皮膚の収縮を考慮しながら、滑らかに仕上がるように丁寧に脂肪を吸引します。

リスクを避けるためのポイント

リスク原因対策
たるみ皮膚の弾力低下、脂肪の過剰吸引適切な吸引量の見極め、引き締め治療の併用
凹凸吸引技術のむら経験豊富な医師の選択

感染症や血腫のリスク

どのような外科手術にも共通するリスクですが、切開した部分から細菌が入り、感染症を起こす可能性があります。クリニックでは衛生管理を徹底していますが、術後のケアも重要です。

また、術後に出血が止まらず、皮膚の下に血液が溜まってしまう血腫という状態になることも稀にあります。強い痛みや腫れが続く場合は、速やかにクリニックに連絡しましょう。

感覚の麻痺やしびれ

施術部位周辺の皮膚の感覚が鈍くなったり、しびれを感じたりすることがあります。これは、脂肪吸引の際に、皮膚の近くにある細い知覚神経が影響を受けるために起こります。

ほとんどの場合、一時的なもので、数ヶ月かけて徐々に回復していきます。

期待した効果が得られない場合

「思ったよりも変化がなかった」と感じるケースです。これは、吸引量が少なすぎた場合や、もともとの骨格が原因でフェイスラインが大きく見えていた場合などに起こり得ます。

カウンセリングの段階で、医師と患者様の間で仕上がりのイメージを正確に共有し、施術の限界についても理解しておくことが、このようなミスマッチを防ぐ鍵となります。

顎下の脂肪吸引で失敗しないためのクリニック選び

顎下の脂肪吸引の結果は、担当する医師の技術力やクリニックの方針に大きく左右されます。満足のいく結果を得るためには、慎重なクリニック選びが何よりも大切です。

ここでは、失敗を避けるためにチェックすべきポイントを具体的に解説します。

医師の経験と実績を確認する

最も重要なのは、医師の技術力です。顔の脂肪吸引は、体の他の部位と比べて繊細な技術を要します。医師の経歴や、脂肪吸引の症例数、特に顎下の症例写真を必ず確認しましょう。

多くのクリニックがウェブサイトやSNSで症例写真を公開しています。自分と似たタイプの症例で、美しい結果が出ているかを確認することが参考になります。

医師選びのチェックリスト

  • 美容外科医としての経験年数
  • 脂肪吸引の年間症例数
  • 学会活動や資格の有無
  • 症例写真の豊富さと仕上がりの美しさ

カウンセリングの質を見極める

カウンセリングは、施術に関する情報を得るだけでなく、医師との相性や信頼関係を築くための重要な機会です。

時間をかけて丁寧に説明してくれるか、メリットだけでなくデメリットやリスクについてもきちんと話してくれるかを見極めましょう。

こちらの質問や不安に対して、曖昧な返答をせず、誠実に答えてくれる医師を選びたいものです。

カウンセリングでの確認事項

確認項目良いクリニックの対応注意すべき対応
説明の丁寧さ専門用語を避け、分かりやすく説明する説明が早口で、質問しにくい雰囲気
リスク説明良い点だけでなく、リスクも具体的に話すメリットばかりを強調する
提案内容希望に基づき、複数の選択肢を提示する高額な施術を一方的に勧める

アフターケアの充実度

施術後の経過を良好にするためには、アフターケアが欠かせません。

施術後の検診はいつ行われるのか、ダウンタイム中に不安なことがあった場合の連絡体制はどうなっているのか、万が一トラブルが起きた際の保証制度はあるのかなど、サポート体制の充実度も確認しておきましょう。

安心してダウンタイムを過ごせる体制が整っているクリニックは、信頼できると言えます。

施術前に準備すべきことと当日の注意点

施術を受けることが決まったら、心身ともに万全の状態で当日を迎えられるよう準備を整えましょう。術前の過ごし方や当日の注意点を守ることは、スムーズな施術と術後の回復につながります。

術前の体調管理

手術を安全に行うため、体調管理は非常に重要です。風邪などをひかないよう、栄養バランスの取れた食事と十分な睡眠を心がけましょう。

また、血液をサラサラにする効果のあるサプリメント(ビタミンE、DHA、EPAなど)や一部の薬は、出血のリスクを高める可能性があるため、医師の指示に従い、一定期間前から服用を中止する必要があります。

喫煙や過度な飲酒も、血行を悪くし、傷の治りを遅らせる原因となるため控えましょう。

施術当日の服装と持ち物

当日は、体を締め付けない、ゆったりとした服装で臨むのがおすすめです。特に、首元が開く前開きのシャツなどが、施術後にフェイスバンドを装着した状態でも着替えやすく便利です。

メイクはせずに来院するか、クリニックで落とせるように準備しておきましょう。その他、施術後の顔を隠すためのマスクや帽子、サングラスなどがあると、帰り道も安心です。

当日の服装と持ち物

  • 着替えやすい前開きの服
  • マスク、帽子、サングラス
  • (必要な場合)眼鏡

帰宅後の過ごし方

施術当日は、麻酔の影響が残っている可能性があるため、車の運転はできません。公共交通機関を利用するか、家族に送迎を頼みましょう。

帰宅後は、激しい運動や長時間の入浴は避け、安静に過ごすことが大切です。食事は、刺激の少ない、消化の良いものを選びましょう。処方された薬は、医師の指示通りに正しく服用してください。

帰宅後の注意点

項目推奨される行動避けるべき行動
移動公共交通機関、家族の送迎自分で車を運転すること
食事消化が良く、柔らかいもの香辛料の多いもの、硬いもの
過ごし方安静にする、枕を高くして寝る激しい運動、飲酒、長時間の入浴

顎下の脂肪吸引に関するよくある質問

最後に、カウンセリングで多く寄せられる質問とその回答をまとめました。まだ解消されていない疑問や不安があれば、ぜひ参考にしてください。

施術中の痛みはどのくらいですか?

施術は局所麻酔や静脈麻酔を使用して行うため、施術中に痛みを感じることはほとんどありません。麻酔の注射の際にチクッとした痛みを感じる程度です。

施術後は、筋肉痛に似た鈍い痛みが数日間続くことがありますが、処方される痛み止めで十分にコントロールできます。

傷跡は目立ちますか?

切開は耳の付け根や顎の下など、しわや影に隠れて目立たない場所を選んで行います。傷の大きさも数ミリ程度と非常に小さいため、時間の経過とともにほとんど分からなくなります。

体質によっては赤みが長引いたり、色素沈着が起きたりすることもありますが、その場合は治療薬などで対応が可能です。

リバウンドの心配はありませんか?

脂肪吸引は、脂肪細胞そのものの数を減らす施術です。そのため、施術した部分に関しては、リバウンドの心配はほとんどありません。

ただし、施術後に暴飲暴食を続けると、残った脂肪細胞が大きくなったり、他の部位に脂肪がついたりして、顔全体のバランスが崩れる可能性があります。

施術後も、健康的な食生活と適度な運動を心がけることが、美しいフェイスラインを維持する上で大切です。

仕事は何日くらい休む必要がありますか?

デスクワークなど、体をあまり動かさない仕事であれば、2〜3日の休みで復帰する方が多いです。

腫れや内出血が最も目立つのがこの期間なので、マスクなどでカバーすれば問題なく出勤できるでしょう。接客業など、人前に出る仕事の場合は、大きな腫れが引く1週間程度の休みがあると、より安心です。

ご自身の仕事内容やライフスタイルに合わせて、医師と相談しながら計画を立てましょう。

職業別の休みの目安

職業タイプ推奨される休暇期間ポイント
デスクワーク2〜3日マスクでカバーしやすい。
接客業・人前に出る仕事5〜7日内出血が落ち着く頃。
体を動かす仕事1週間以上血行が良くなると腫れやすいため。
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