顎周りや顎先の脂肪吸引は、二重顎の解消やシャープなフェイスラインの形成に効果的な手段であり、一般的な費用の相場は20万円から50万円程度です。
顎肉の脂肪吸引は、口の下のもたつきを取り除き、横顔のEラインを整える効果が期待できますが、使用する機器やクリニックの技術料によって値段は大きく変動します。
この記事では、顎周りの脂肪吸引を検討している方に向けて、部位ごとの具体的な費用内訳、顎先や口の下の脂肪に対する施術の効果、そして失敗を防ぐための重要な知識を詳細に解説します。
資格・所属
- 日本形成外科学会専門医
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- Juvederm Vista 認定医
- 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
- 日本形成外科学会所属
- 日本美容外科学会(JSAPS)所属
【略歴】
脂肪吸引、豊胸を専門としている形成外科専門医。獨協医科大学医学部卒業後、獨協医科大学病院形成外科・美容外科入局。足利赤十字病院形成外科、獨協医科大学埼玉医療センター 形成外科学内助教、THE CLINIC大阪院・名古屋院の副院長を経て2024年、名古屋にARIEL .BUST.CLINICを開院。
ARIEL .BUST.CLINICは、脂肪吸引を得意とする名古屋のクリニックです。それぞれの体型や悩みに応じた専門性を活かしたご提案をしており、傷跡や傷のケアに形成外科専門医としての知識と技術を評価いただき、全国から患者様にお越しいただいています。
ボディメイクは決して焦る必要のないものです。このサイトでは脂肪吸引に関連する多くの記事を書いていますので、すぐに施術を決めることはせず、まずはぜひ患者様自身で知識をつけた上でご希望のクリニックへ相談されるようにしてください。
顎周りの脂肪吸引の値段相場と部位別の費用内訳
顎周りの脂肪吸引にかかる値段は、施術範囲の広さや麻酔の種類、基本手技料を含めて総額20万円から50万円の範囲が一般的であり、顎先のみの部分的な施術であればさらに費用を抑えることが可能です。
クリニックによっては、顎下、フェイスライン、頬など部位ごとに細かく料金を設定している場合もあれば、これらをまとめて「顎周り全般」としてセット価格を提示している場合もあります。
提示されている価格に麻酔代や圧迫着(サポーター)代が含まれているかを確認することが大切です。
顎先(オトガイ)単体の脂肪吸引費用
顎先(オトガイ)に限定した脂肪吸引は、比較的狭い範囲の施術となるため、費用は10万円から25万円程度と他の部位に比べて安価になる傾向があります。
顎先は「顎 先 脂肪」が蓄積することで丸みを帯びやすく、ここを吸引することでシャープな先端を作り出します。
この部位単体での施術を行うクリニックは限られることもありますが、顎の先端を尖らせたい、Vラインを強調したいというニーズに応える重要なメニューです。
モニター制度を利用することで、正規料金よりも安く施術を受けられるケースもあります。
口の下やフェイスラインを含むセット料金設定
顎肉や口の下の脂肪も含めた広範囲の脂肪吸引を行う場合、複数の部位を組み合わせたセット料金が適用されることが多く、30万円から60万円程度が目安となります。
口の下から耳の下までのフェイスライン全体を整えることで、正面から見た際の小顔効果だけでなく、横顔のシルエットも劇的に変化します。
特に「顎 肉 口の下」の脂肪は、単独で取るよりも顎下全体と合わせて吸引することで、皮膚の段差を防ぎ、滑らかな仕上がりを実現します。
クリニックは、患者の骨格や脂肪の付き方に合わせて適切なプランを提案します。
クリニックによる価格差の要因と内訳
脂肪吸引の値段がクリニックによって大きく異なる主な要因は、使用する医療機器の種類、医師の技術レベル、そしてアフターケアの充実度です。
最新の超音波機器やレーザー機器を使用する場合は、機器の使用料が加算されるため費用が高くなります。
さらに、経験豊富な医師を指名する場合の指名料や、静脈麻酔や全身麻酔といった麻酔の種類によっても数万円から十数万円の差が生じます。
見積もりを見る際は、施術代だけでなく、消耗品や薬代、万が一の修正費用が含まれているかを確認することが重要です。
主な費用内訳の目安
| 項目 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 基本施術料(顎下) | 200,000円〜400,000円 | 手技料を含む基本的な料金 |
| 麻酔費用 | 30,000円〜100,000円 | 静脈麻酔または全身麻酔 |
| 圧迫固定等の物品費 | 10,000円〜30,000円 | サポーターや薬代など |
顎周りの脂肪がつく原因と脂肪吸引の効果
顎周りに脂肪がつく主な原因は、遺伝的要因や加齢による筋力の低下、姿勢の悪さなどが複合的に絡み合っており、脂肪吸引はこれらの物理的な脂肪細胞を直接除去することで根本的な解決を図ります。
ダイエットをしても顔だけ痩せないという悩みを持つ人は多く、これは顔の脂肪細胞が燃焼しにくい性質を持っていることや、皮膚のたるみが脂肪を目立たせていることが関係しています。
物理的に脂肪細胞の数を減らす脂肪吸引は、リバウンドのリスクを抑えつつ、確実な変化を求める人に適した方法です。
遺伝や骨格による影響と脂肪の付き方
親族に二重顎の人が多い場合や、もともと顎の骨が小さい(下顎後退)骨格の人は、少しの体重増加でも顎周りに脂肪がつきやすく、目立ちやすい傾向があります。
顎の骨が小さいと、脂肪や皮膚を支える土台が狭いため、少ない脂肪量でも溢れ出して二重顎に見えてしまいます。
このようなケースでは、単に痩せるだけでは改善が難しく、脂肪吸引によって物理的にボリュームを減らすことが、すっきりとした輪郭を手に入れる近道となります。
加齢による皮膚のたるみと脂肪の下垂
年齢を重ねると表情筋や広頚筋(こうけいきん)が衰え、重力に逆らえなくなった脂肪が口の下や顎周りに移動して蓄積します。
これを放置すると、マリオネットラインが深くなり、フェイスラインがぼやけて老けた印象を与えます。
「顎 周り 脂肪」の吸引は、余分な重りを取り除くことと同義であり、皮膚が重力によって引き下げられるのを防ぐ効果も期待できます。
ただし、皮膚の弾力が著しく低下している場合は、脂肪吸引と同時に糸リフトや皮膚切除などのたるみ治療を併用することが推奨されます。
脂肪吸引で期待できる輪郭の変化
顎周りの脂肪吸引を行うことで、埋もれていたフェイスラインが露出し、顔と首の境界線がはっきりするため、首が長く見える効果や全体的な小顔効果が得られます。
特に横顔において、顎先から喉仏にかけてのラインが直線的あるいは美しい曲線を描くようになり、洗練された印象になります。
加えて、笑った時に顎下に盛り上がるお肉が解消されるため、表情に自信を持てるようになるのも大きなメリットです。
一度除去した脂肪細胞は再生しないため、太ったとしても以前のような二重顎にはなりにくいという長期的な効果も維持します。
- 脂肪細胞を物理的に除去することで得られる、確実かつ即効性のある小顔効果
- 顔と首の境界線が明瞭になることで、首を細く長く見せる視覚的な変化
- 将来的な加齢による脂肪の下垂を未然に防ぎ、長期的なエイジングケアに寄与する点
顎先の脂肪吸引で横顔の美しさを整える
顎先の脂肪吸引は、横顔の美しさの基準であるEライン(エステティックライン)を整え、もっさりとした印象をシャープで知的な印象に変える効果があります。
「顎 先 脂肪」は意外と見落とされがちですが、ここの厚みを調整することで、顎が前に出たような視覚効果を生み出し、ヒアルロン酸注入やプロテーゼ挿入を行わずにバランスの良い横顔を形成することが可能です。
顎先は顔の先端部分であるため、わずかな変化でも顔全体の印象を大きく左右する重要な部位です。
Eラインと顎先の脂肪の関係
美しい横顔とされるEラインは、鼻先と顎先を結んだ線上に唇が収まっている状態を指しますが、顎先に脂肪がついているとこのラインが崩れ、口元が突出して見える原因になります。
顎先の皮下脂肪が厚いと、実際の骨格よりも顎が後退して見えたり、丸く鈍重な印象を与えたりします。
脂肪吸引によってこの厚みを取り除くことで、埋もれていた顎先(オトガイ)の形状を浮き彫りにし、Eラインを理想的な形に近づけます。
これは特に、横顔にコンプレックスを持つ人にとって有効なアプローチです。
顎先へのアプローチ方法とデザイン
顎先の脂肪吸引では、カニューレ(吸引管)の挿入位置や吸引する層の深さを慎重にデザインし、不自然な段差ができないように滑らかに仕上げる技術が必要です。
通常、耳の裏や顎の下の目立たない部分からカニューレを挿入し、顎先の中央部分だけでなく、側面のラインとのつながりを意識して吸引を行います。
取りすぎると顎が尖りすぎて貧相に見えるリスクがあるため、医師は患者の希望するシャープさと、本来の骨格とのバランスを見極めながら、数ミリ単位での微調整を行います。
顎がないように見える原因の解消
「顎がない」と悩んでいる人の多くは、骨格的な問題だけでなく、顎先から首にかけての過剰な脂肪が原因で顎の輪郭が埋もれているケースが多々あります。
「顎 先 脂肪吸引」を行うことで、首との境界線を作り出し、顎の存在感を際立たせることができます。
骨を削ったりプロテーゼを入れたりする外科手術に抵抗がある場合でも、脂肪吸引だけで「顎ができた」と実感する患者は少なくありません。
その結果、顔の重心が上がり、全体的に引き締まった若々しいバランスが整います。
顎先の変化による印象比較
| 視点 | 施術前の印象 | 施術後の変化 |
|---|---|---|
| 正面 | 顔が丸く、顎が短く見える | Vラインが形成されシャープな小顔に |
| 横顔 | 顎と首がつながって見える | Eラインが整い、顎の輪郭が明確になる |
| 表情 | 笑うと顎周りが膨らむ | 笑っても顎のラインが崩れにくい |
口の下の脂肪とマリオネットラインの関係
口の下にある脂肪、いわゆる「顎肉」は、マリオネットラインを深くし、口角が下がって見える原因となるため、脂肪吸引によってこの部位をすっきりさせることはアンチエイジングにおいて非常に重要です。
口の下の膨らみは、単なる肥満だけでなく、加齢に伴うバッカルファットや皮下脂肪の下垂によって形成されることが多く、不機嫌に見えたり、実年齢よりも老けて見えたりする要因となります。
このエリアの脂肪を適切に処理することで、口周りの影を消し、明るい印象を取り戻します。
口の下の「顎肉」が老けて見える理由
口の下に脂肪が溜まると、口角から下に向かって伸びる溝(マリオネットライン)の上に脂肪が覆いかぶさる形となり、影が濃くなることで老け顔を強調してしまいます。
「顎 肉 口の下」の脂肪は、重力によって常に下方向への力がかかっているため、放置すると皮膚を伸ばし、たるみを悪化させます。
また、この部分の脂肪が厚いと、口を閉じた時に下唇の下が盛り上がり、いわゆる「梅干しジワ」を目立たせる原因にもなり得ます。
老け見えの元凶であるこの脂肪を取り除くことは、若返り効果に直結します。
脂肪吸引による口元の若返り効果とデザイン
口の下の脂肪吸引は非常に繊細な技術を要しますが、成功すれば口角がキュッと上がって見えるようになり、洗練された口元を実現できます。
吸引の際は、口角の横から顎にかけてのラインを丁寧になだらかにすることで、マリオネットラインの段差を解消します。
ただし、口周りには多くの神経が通っており、また皮膚も薄いため、取りすぎによる凹みや引きつれを防ぐための高度な技術が必要です。医師は指先の感覚を頼りに、必要な脂肪層だけを均一に除去します。
バッカルファット除去との違いと使い分け
口元の脂肪を減らす施術としてバッカルファット除去がありますが、これは頬の深い層にある脂肪塊を除去するものであり、皮下脂肪を吸引する「顎 肉 脂肪吸引」とはターゲットとする層が異なります。
口の下やフェイスラインの表面的なつまめる脂肪が気になる場合は脂肪吸引が適しており、笑った時に頬が横に張り出すような深部のボリュームが気になる場合はバッカルファット除去が適しています。
患者の状態によっては、これらを併用することで、より高い小顔効果と若返り効果を得ることができますが、適応を見誤ると頬がこけてしまうため、慎重な診断が必要です。
脂肪吸引の手術方法とダウンタイムの経過
顎周りの脂肪吸引におけるダウンタイムは、手術方法や個人の体質によりますが、大きな腫れや内出血は術後1週間から2週間程度で落ち着き、完全に引き締まるまでには3ヶ月から6ヶ月程度の期間を要します。
手術には、医師が手動で吸引圧を調整するシリンジ法や、超音波や振動を利用して脂肪を柔らかくしてから吸引する機械式の方法などがあります。
どの方法を選択するかによって、体への負担やダウンタイムの重さ、そして費用(値段)が変わってきます。術後の経過を理解し、適切なケアを行うことが仕上がりを良くするために大切です。
シリンジ法と機械式(ベイザー等)の違い
シリンジ法は、注射器のような器具を使って医師が陰圧を手動で調整しながら吸引する方法で、細かいデザインがしやすく、組織へのダメージを抑えられる利点があります。
一方、ベイザーなどの機械式は、超音波などで脂肪を遊離させてから吸引するため、線維組織を温存しながら大量の脂肪を除去するのに適しており、皮膚の引き締め効果も期待できます。
顎周りのような狭く繊細な部位では、シリンジ法の丁寧な操作が好まれることもあれば、引き締めを重視してベイザーを選ぶこともあり、医師の判断と患者の予算によって決定されます。
術後の腫れと内出血の期間と隠し方
術後直後から翌日にかけて腫れやむくみがピークを迎え、重力によって内出血が首の方へ下がってくることがあります。
通常、内出血は黄色く変化しながら2週間ほどで消失しますが、この間はマスクやストール、メイクなどで隠すことが可能です。
顎下はマスクで隠れやすい部位であるため、他の部位の脂肪吸引に比べて日常生活への復帰は早い傾向にあります。
ただし、無理をすると腫れが長引く原因となるため、術後数日間は激しい運動や飲酒を控え、安静に過ごすことが推奨されます。
ダウンタイムの一般的な経過目安
| 経過時期 | 主な症状 | 生活上の注意点 |
|---|---|---|
| 手術当日〜3日目 | 強い腫れ、痛み、内出血、筋肉痛のような鈍痛 | フェイスバンドでの圧迫固定が必要。安静にする。 |
| 1週間〜2週間 | 内出血が黄色くなり消えていく、むくみが残る | 抜糸が行われる。メイクで内出血をカバー可能。 |
| 1ヶ月〜3ヶ月 | 拘縮により皮膚が硬くボコボコする、つっぱり感 | マッサージを開始し、拘縮をほぐすケアを継続。 |
拘縮(こうしゅく)とマッサージの重要性
術後3週間頃から、脂肪がなくなったスペースが癒着して硬くなる「拘縮(こうしゅく)」という現象が始まり、皮膚が凸凹したりつっぱり感を感じたりしますが、これは治癒過程における正常な反応です。
この時期に適切なマッサージやストレッチを行うことで、拘縮を早く解きほぐし、滑らかで美しい仕上がりに導くことができます。
クリニックから指導されるマッサージ方法を毎日継続することが、最終的なラインの美しさを左右します。拘縮は半年ほどかけて徐々に柔らかくなり、自然な感触に戻ります。
顎肉の脂肪吸引におけるリスクと失敗しないための対策
顎肉の脂肪吸引は比較的安全性の高い手術ですが、取りすぎによる皮膚の癒着や凹凸、神経損傷による麻痺といったリスクが存在するため、経験豊富な医師による適切な診断と施術が必要です。
顔は隠すことが難しい部位であるため、万が一の失敗が精神的なダメージに直結しやすい側面があります。
リスクをゼロにすることはできませんが、事前のカウンセリングでリスクを十分に理解し、技術力の高いクリニックを選ぶことで、トラブルの発生率を大幅に下げることができます。
皮膚の凹凸や取り残しのリスク
脂肪を均一に吸引できなかった場合、皮膚の表面が波打ったり、部分的に凹んだりするリスクがあります。特に顎周りは皮膚が薄く骨格のカーブが複雑なため、高度な技術が求められます。
逆に、脂肪を取り残してしまうと、思ったような変化が得られず、費用が無駄になったと感じる原因になります。
これを防ぐには、クリスコス法(カニューレを交差させて吸引する方法)などを駆使して均一に脂肪を除去する技術や、術後の圧迫固定を正しく行うことが重要です。
神経損傷による麻痺の可能性
顎周りには顔面神経の下顎縁枝(かがくえんし)という重要な神経が走行しており、手術操作によってこの神経が傷つくと、口角が上がりにくくなるなどの麻痺が生じることがあります。
多くの場合、麻痺は一時的なもので数ヶ月以内に回復しますが、稀に永続的な障害となる可能性も否定できません。
解剖学を熟知した医師は、神経の走行位置を把握した上で、カニューレの操作範囲や深さを厳密にコントロールし、神経損傷のリスクを回避します。
医師の技術力を見極めるポイント
失敗を防ぐためには、値段の安さだけでクリニックを選ばず、症例写真や医師の経歴、カウンセリングの丁寧さを重視して選ぶことが大切です。
特に、自分と似た骨格や脂肪の付き方をしている人の症例写真は、仕上がりをイメージする上で重要な参考資料となります。
また、メリットだけでなく、デメリットやリスクについても包み隠さず説明してくれる医師は信頼できる傾向にあります。
複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することが納得のいく手術を受けるための第一歩です。
- 形成外科専門医や脂肪吸引の認定医など、客観的な技術力の指標となる資格の有無を確認する
- カウンセリングにおいて、患者の希望に対する具体的なデザインやリスク説明が十分にあるか
- 極端に安い価格提示の裏に隠された追加費用や、安全性を犠牲にしたコストカットがないか注意する
ベイザーやアキュスカルプなど機器による値段と効果の違い
脂肪吸引には様々な機器が用いられ、ベイザー脂肪吸引やアキュスカルプなどの最新機器は、従来の機器と比較して組織へのダメージを抑えつつ高い引き締め効果を発揮しますが、その分値段も高額になる傾向があります。
どの機器が優れているかという点については、患者の脂肪の質や皮膚の状態、求める仕上がりによって異なります。
機器の特性を理解し、自分の予算と目的に合った方法を選択することが、満足度の高い結果を得るための鍵となります。
ベイザー脂肪吸引の特徴と費用
ベイザー脂肪吸引は、「ベイザー波」という特殊な超音波を照射して脂肪細胞をバラバラに遊離させてから吸引する方法で、周辺の血管や神経へのダメージを最小限に抑えることができます。
出血量が少なく、術後の腫れや内出血が軽度で済むため、ダウンタイムを短くしたい人に人気があります。また、皮膚の引き締め効果も期待できるため、たるみが心配な顎周りの吸引に適しています。
費用は通常の脂肪吸引よりも高く、顎周りで30万円から50万円ほどが相場です。
アキュスカルプ(レーザー)のメリット
アキュスカルプは、極細の光ファイバーを皮下に挿入し、レーザーの熱で脂肪を溶解しながら引き締める施術です。
吸引管を使わない場合もあり、その場合は「脂肪溶解」として扱われますが、吸引を併用することでより確実な効果を出せます。
特に細かい部位の微調整や、皮膚のたるみが強い場合のタイトニング(引き締め)に優れています。切開口が極めて小さく、傷跡がほとんど目立たないのも大きなメリットです。
費用は範囲によりますが、20万円から40万円程度が一般的です。
従来の脂肪吸引との比較と選択基準
従来のウェット法などは、特別な機器を使わずに止血剤入りの麻酔液を使用して吸引する方法で、機器使用料がかからないため費用を安く抑えられるのが最大のメリットです。
医師の技術が高ければ、従来法でも十分に美しい仕上がりを実現することは可能です。
予算を重視する場合は従来法を、ダウンタイムの軽減や皮膚の引き締めを重視する場合はベイザーやアキュスカルプを選択するなど、優先順位に合わせて選ぶことが大切です。
主な脂肪吸引機器の比較
| 機器・方法 | 値段の目安(顎周り) | 特徴・メリット |
|---|---|---|
| シリンジ法(従来法) | 200,000円〜300,000円 | 手作業で細かく調整可能、費用が安い |
| ベイザー脂肪吸引 | 300,000円〜500,000円 | ダウンタイムが軽い、皮膚の引き締め効果 |
| アキュスカルプ | 250,000円〜450,000円 | 微細な部位に対応、強力なタイトニング |
Q&A
顎周りの脂肪吸引に関して、患者様から頻繁に寄せられる疑問や不安についてお答えします。手術を受ける前の不安解消にお役立てください。
- リバウンドはしますか?
-
脂肪吸引は脂肪細胞そのものを除去するため、基本的にリバウンドの可能性は極めて低い施術です。
通常のダイエットでは脂肪細胞が小さくなるだけなので再び大きくなる可能性がありますが、脂肪吸引では細胞の数自体が減るため、万が一体重が増加しても以前のように顎周りに脂肪がつくことは少なくなります。
ただし、暴飲暴食を続けると残った脂肪細胞が肥大化することはあるため、健康的な生活習慣を維持することが大切です。
- 傷跡は目立ちますか?
-
顎周りの脂肪吸引では、耳の裏側や顎の下のシワに沿って数ミリ程度の小さな切開を行い、そこからカニューレ(吸引管)を挿入します。
傷口は非常に小さく、目立ちにくい場所に作られるため、時間の経過とともにほとんど分からなくなります。
術後数ヶ月は赤みがある場合もありますが、最終的には白い線状になり、メイクで隠せる程度、あるいはすっぴんでも気にならない程度まで回復します。
- 仕事復帰はいつから可能ですか?
-
デスクワークなどの事務作業であれば、手術の翌日や翌々日から復帰される方もいらっしゃいますが、余裕を持って2〜3日の休息を取ることをお勧めします。
術後はフェイスバンドによる圧迫が必要な場合が多く、24時間の固定が推奨される期間(通常1〜3日程度)は外出が難しいかもしれません。
接客業や体を激しく動かす仕事の場合は、腫れや内出血が落ち着く1週間後を目安に復帰を検討すると良いでしょう。
- 痛みの程度はどのくらいですか?
-
手術中は麻酔が効いているため痛みを感じることはありません。術後は筋肉痛に似た鈍い痛みが生じますが、処方される痛み止めを服用することでコントロール可能な範囲です。
痛みのピークは術後当日から翌日で、その後は日に日に和らいでいきます。
また、首を動かしたり、大きく口を開けたりした時につっぱり感や痛みを感じることがありますが、これらも徐々に消失していきます。
以上
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