ほっぺの肉を落とす方法まとめ|自力でできるマッサージから、頬の脂肪吸引まで

ほっぺの肉を落とす方法まとめ|自力でできるマッサージから、頬の脂肪吸引まで

鏡を見るたびに気になってしまう頬の丸みや厚み。すっきりとしたフェイスラインは多くの人の憧れですが、ほっぺの肉は一度つくとなかなか落ちにくいと感じる部位でもあります。

ダイエットをして体重は減ったのに、顔だけ丸いままという経験を持つ方も少なくありません。

このほっぺの肉を落とすには、まず自分の頬がなぜふっくらしているのか、その原因を正しく知ることが重要です。

脂肪がついているのか、むくんでいるのか、あるいは筋肉が発達しているのかによって、選ぶべき解決策はまったく異なります。

本記事では、今日から自宅で始められるマッサージや生活習慣の見直しといったセルフケアから、確実な変化を求める方のための美容医療、特に頬の脂肪吸引までを網羅しました。

それぞれの方法のメリットや注意点を深く理解し、あなたにとってベストな選択をするための手助けとなる情報をお届けします。理想の小顔に近づくための第一歩を、ここから踏み出していきましょう。

目次

この記事を書いた人

アリエルバストクリニック 院長 石塚 紀行

石塚 紀行
ARIEL .BUST.CLINIC 院長
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資格・所属

  • 日本形成外科学会専門医
  • コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
  • VASER Lipo認定医
  • Juvederm Vista 認定医
  • 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
  • 日本形成外科学会所属
  • 日本美容外科学会(JSAPS)所属

【略歴】
脂肪吸引、豊胸を専門としている形成外科専門医。獨協医科大学医学部卒業後、獨協医科大学病院形成外科・美容外科入局。足利赤十字病院形成外科、獨協医科大学埼玉医療センター 形成外科学内助教、THE CLINIC大阪院・名古屋院の副院長を経て2024年、名古屋にARIEL .BUST.CLINICを開院。

ARIEL .BUST.CLINICは、脂肪吸引を得意とする名古屋のクリニックです。それぞれの体型や悩みに応じた専門性を活かしたご提案をしており、傷跡や傷のケアに形成外科専門医としての知識と技術を評価いただき、全国から患者様にお越しいただいています。

ボディメイクは決して焦る必要のないものです。このサイトでは脂肪吸引に関連する多くの記事を書いていますので、すぐに施術を決めることはせず、まずはぜひ患者様自身で知識をつけた上でご希望のクリニックへ相談されるようにしてください。

ほっぺの肉が落ちにくい原因とタイプ別の特徴

頬に肉がついてしまう主な原因は、皮下脂肪の蓄積、咬筋(筋肉)の発達、むくみ、そして加齢によるたるみの4つです。

ご自身の顔がどのタイプに当てはまるのかを正確に見極めることが、ほっぺの肉を効率よく落とすための最短ルートとなります。

顔の肉のタイプ別チェックリスト

タイプ主な特徴セルフチェック方法
脂肪タイプ顔全体が丸く、ふっくらしている頬の肉を指でたっぷりとつまめる、体重が増えると顔に出やすい
筋肉タイプエラが張っていて、顔が四角く見える奥歯を強く噛み締めたとき、耳の下や顎の関節付近が硬く盛り上がる
むくみタイプ朝と夕方で顔の大きさが違う指で肌を押すと跡が残る、お酒を飲んだ翌日に顔が腫れぼったい
たるみタイプほうれい線やマリオネットラインが目立つ仰向けに寝たときと起き上がったときで、顔の印象や肉の位置が変わる

皮下脂肪とバッカルファットの違いを知る

ほっぺの脂肪には大きく分けて二つの種類があります。一つは皮膚のすぐ下にある「皮下脂肪」、もう一つは頬の深い層にある「バッカルファット」です。

皮下脂肪は指でつまめる柔らかい脂肪で、体重の増減に影響を受けやすい特徴があります。

一方、バッカルファットは口の横あたりにある深い脂肪の塊で、年齢とともに重力で下がり、ブルドッグ顔やほうれい線の原因となります。

若い頃は頬の高い位置にあって愛らしさを演出しますが、年齢を重ねると悩みの種になりやすい脂肪です。

自分が気になっているのが表面的な厚みなのか、それとも深い部分の膨らみなのかを知ることで、アプローチが変わります。

咬筋の発達による張り出し

脂肪ではなく、筋肉が原因で顔が大きく見えているケースも非常に多いです。特に「咬筋(こうきん)」という、物を噛むときに使う筋肉が過剰に発達していると、エラが張って顔が横に広がって見えます。

無意識のうちに奥歯を噛み締める癖がある人や、寝ている間に歯ぎしりをしている人、硬い食べ物を好む人はこの咬筋が厚くなりやすい傾向にあります。

グッと奥歯を噛み締めたときに、耳の下あたりが硬く盛り上がる場合は、脂肪よりも筋肉へのアプローチが必要です。

むくみによる一時的な膨張

朝起きたときに顔がパンパンになっている場合、それは余分な水分や老廃物が溜まっている「むくみ」が原因である可能性が高いです。

アルコールの摂取、塩分の摂りすぎ、睡眠不足、冷えなどが引き金となって血流やリンパの流れが悪くなると、顔に水分が滞留します。

むくみは一時的なものですが、慢性化すると脂肪がつきやすくなったり、皮膚がたるむ原因にもつながります。

日々のコンディションによって顔の大きさが変わると感じる人は、むくみ対策を優先する必要があります。

加齢による皮膚のたるみ

年齢とともに顔の筋肉(表情筋)が衰え、皮膚を支える力が弱まると、重力に負けて頬の肉が下垂します。これが「たるみ」です。

もともとの脂肪量は変わらなくても、位置が下がることによって下膨れに見えたり、フェイスラインがぼやけたりします。

特にスマホやパソコンを長時間うつむいて操作する姿勢は、若年層でもたるみを加速させる要因となります。

皮膚のハリを保つコラーゲンやエラスチンの減少も関係しており、脂肪を減らすだけでなく、引き締めが必要になるタイプです。

今日から始める自力でほっぺの肉を落とすマッサージと運動

リンパの流れを改善して老廃物を排出し、表情筋を鍛えてリフトアップすることで、自宅にいながらスッキリとした頬を目指すことが可能です。

毎日の継続が数ヶ月後の変化を生み出します。

リンパを流して老廃物を排出する

顔に溜まった余分な水分や老廃物を排出するには、リンパマッサージが有効です。ポイントは、決して力を入れすぎないことです。

皮膚を強く擦ると色素沈着やたるみの原因になるため、マッサージオイルやクリームをたっぷりと使い、滑りを良くしてから行います。

まずは耳の下にある「耳下腺リンパ節」を優しくほぐし、そこから首筋を通って鎖骨のくぼみにある「鎖骨リンパ節」へと流していくのが基本ルートです。

頬のマッサージでは、手を軽く握って「猫の手」を作り、指の第二関節を使って頬骨の下を内側から外側へと流します。痛気持ちいい程度の強さで、凝り固まった筋肉をほぐすようなイメージで行います。

最後は必ず耳の下から鎖骨へと流し、老廃物の出口を作ってあげることが大切です。入浴中や入浴後など、体が温まって血行が良くなっているタイミングで行うと、より高い効果が期待できます。

日常に取り入れたいフェイスライン対策リスト

  • 耳回しエクササイズ 耳を軽くつまみ、前回りと後ろ回りにそれぞれ大きく円を描くように回します。耳周りの血流が良くなることで顔全体の循環が改善し、くすみの解消やリフトアップにつながります。
  • 頭皮マッサージ 顔と頭皮は一枚の皮でつながっています。頭皮が凝り固まって下がると、そのまま顔のたるみにつながります。側頭部(耳の上あたり)を拳でグリグリとほぐし、引き上げるようにマッサージします。
  • 「ポリバケツ」体操 大きく顔を動かして「ポ」「リ」「バ」「ケ」「ツ」と発音します。普段使わない筋肉を大きく動かすことで、頬のむくみを解消し、表情を豊かにします。
  • よく噛んで食べる 食事の際は左右均等に、一口30回以上噛むことを意識します。咀嚼筋が適度に使われることで血行が良くなり、満腹中枢も刺激されて食べ過ぎ防止にもつながります。ただし、ガムなどを長時間噛み続けるのは咬筋の発達につながるため注意が必要です。

表情筋トレーニングでリフトアップ

顔には約60種類の表情筋がありますが、日本人は普段の会話でその2〜3割しか使っていないと言われています。使われない筋肉は衰えて下がり、脂肪を支えきれなくなります。

特に頬の肉を引き上げる「大頬骨筋」や「小頬骨筋」を鍛えることが、ほっぺの肉を落とす鍵となります。

代表的なトレーニングに「あいうえお体操」があります。

「あ」で大きく口を開け、「い」で口角を横に限界まで引き、「う」で唇を前に突き出し、「え」で舌を出して顔全体を伸ばし、「お」で口を縦に開きます。

これを全力で繰り返すことで、顔全体の筋肉が刺激され、代謝が上がります。割り箸を奥歯で軽く噛んだまま、口角を上げて「い」の形を作り、その状態をキープするトレーニングも頬のリフトアップに効果的です。

テレビを見ながらでもできるため、習慣化しやすいのがメリットです。

舌の位置を正して二重顎を解消する

意外と見落としがちなのが「舌の位置」です。通常、リラックスしている時の舌先は、上の前歯の裏側の少し後ろ(スポット)につき、舌全体が上顎に張り付いているのが正しい位置です。

しかし、舌の筋力が低下していると、舌が下顎に落ちてしまいます。これを「低位舌」と呼びますが、この状態は二重顎やフェイスラインのたるみを引き起こす大きな原因となります。

舌全体を上顎に押し付けるように意識するだけで、顎の下の筋肉が鍛えられ、フェイスラインがシャープになります。

これは「ミューイング(Mewing)」とも呼ばれる手法で、継続することで顎周りの骨格的な印象さえも変える効果があると言われています。

気づいたときに舌を上顎に吸い付けるようにセットするだけなので、仕事中や移動中でも周囲に気づかれずに行うことができます。

ほっぺの肉を落とすために見直すべき生活習慣と食事

顔の大きさは日々の食事内容や姿勢に大きく左右されるため、塩分を控えてカリウムを摂取し、正しい姿勢や睡眠を心がけるといった内側からのアプローチが不可欠です。

塩分を控えてカリウムを積極的に摂る

塩分を摂りすぎると、体内の塩分濃度を薄めようとして水分を溜め込む性質があるため、顔がむくみやすくなります。ラーメンやスナック菓子、加工食品を頻繁に食べる人は要注意です。

むくみを解消するには、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きを持つ「カリウム」を含む食材を意識して摂取することが大切です。

むくみ解消に役立つ栄養素と食材

栄養素主な働き多く含まれる食材
カリウム体内の余分なナトリウムと水分を排出し、むくみを防ぐアボカド、バナナ、ほうれん草、海藻類、納豆
ビタミンB群糖質や脂質の代謝を助け、エネルギーに変える豚肉、玄米、うなぎ、レバー、ナッツ類
サポニン利尿作用があり、水分の代謝を促すきゅうり、スイカ、大豆製品、ゴボウ
ビタミンE血行を促進し、冷えによるむくみを改善するアーモンド、かぼちゃ、モロヘイヤ、オリーブオイル

姿勢の悪さが顔を大きくする

猫背や巻き肩、スマホ首(ストレートネック)は、顔のむくみやたるみの大きな原因です。首や肩が凝り固まると、顔への血流やリンパの流れが滞り、老廃物が排出されにくくなります。

さらに、猫背で顔が前に出ている姿勢は、首の前側の筋肉が衰え、二重顎やフェイスラインの崩れを招きます。

正しい姿勢を保つことは、全身の代謝を高めるだけでなく、小顔への近道でもあります。

デスクワークの合間に肩甲骨を寄せるストレッチを行ったり、スマホを見るときは目の高さに持ち上げるなど、日常の動作を見直しましょう。

良質な睡眠で代謝を上げる

睡眠不足は自律神経の乱れを招き、代謝の低下やむくみの悪化を引き起こします。また、睡眠中に分泌される成長ホルモンは、脂肪の分解や肌のターンオーバーを促進する重要な役割を持っています。

質の高い睡眠をとるためには、寝る前のスマホ操作を控え、入浴で体を温め、リラックスできる環境を整えることが大切です。

枕の高さが合っていないと首のシワや二重顎の原因になることもあるため、自分に合った寝具を選ぶことも重要です。

美容医療でアプローチする切らない頬の痩身治療

メスを使わずダウンタイムの少ない美容医療を活用することで、セルフケアよりも早く確実な効果が期待できます。脂肪溶解注射やHIFUなど、それぞれの特徴と適応を見極めることが重要です。

主な切らない小顔治療の比較

治療法アプローチ対象特徴と注意点
脂肪溶解注射皮下脂肪部分痩せに適しているが、複数回の施術が必要。ダウンタイムはほぼない。
医療ハイフ(HIFU)脂肪・筋膜・皮膚たるみと脂肪を同時にケア。熱による引き締め効果が高い。脂肪が多すぎると効果を感じにくい場合がある。
エラボトックス咬筋(筋肉)エラ張り顔に有効。脂肪には効果がない。硬いものが噛みにくくなるなどの一時的な違和感が出ることがある。
糸リフトたるみ・皮下脂肪トゲのある糸を皮下に通して物理的に引き上げる。即効性が高いが、内出血や引き連れ感が数日続くことがある。

脂肪溶解注射(BNLSなど)

脂肪溶解注射は、植物由来の成分などを主成分とした薬剤を脂肪が気になる部分に直接注入し、脂肪細胞を分解・排出させる治療です。

ダイエットでは落ちにくい部分的な脂肪を減らすのに適しており、頬や顎下などの細かい調整が可能です。

施術時間が短く、腫れや痛みも比較的少ないため、仕事や学校を休まずに受けられるのが大きなメリットです。

ただし、1回の施術で劇的な変化が出るわけではなく、理想の状態にするためには数回の通院が必要になることが一般的です。

医療ハイフ(HIFU)

HIFU(高密度焦点式超音波)は、超音波の熱エネルギーを皮膚の深層にある筋膜(SMAS層)や脂肪層にピンポイントで照射し、組織を熱凝縮させて引き締める治療です。

脂肪細胞を破壊する効果と、熱ダメージからの回復過程でコラーゲン生成が促されることによる美肌効果の両方が期待できます。

皮膚を切らずにリフトアップができるため、「切らないフェイスリフト」とも呼ばれています。即効性もありますが、施術後1〜3ヶ月かけて徐々に効果が最大化していきます。

脂肪そのものの量が多い場合よりも、たるみやもたつきが気になるタイプに適しています。

エラボトックス注射

ほっぺの肉の原因が脂肪ではなく「咬筋の発達」である場合に絶大な効果を発揮するのがボトックス注射です。

ボツリヌス菌から抽出したタンパク質を筋肉に注入することで、一時的に筋肉の働きを弱め、過剰に発達した筋肉を小さくします。

エラの張りが解消されることで、フェイスラインがシャープになり、小顔効果が得られます。効果は永久ではありませんが、定期的に打つことで筋肉が戻りにくくなり、回数を減らせる場合もあります。

歯ぎしりや食いしばりの改善にもつながる治療です。

確実に落とすなら頬の脂肪吸引という選択肢

頬の脂肪吸引は、脂肪細胞そのものを除去するため、リバウンドのリスクが低く、最も確実な小顔効果をもたらす根本治療です。

頬の脂肪吸引とは

頬の脂肪吸引は、耳の裏や顎の下などの目立たない箇所を数ミリ切開し、そこから「カニューレ」と呼ばれる細い管を通して皮下脂肪を吸引する手術です。

顔の脂肪は体の脂肪と比べて層が薄く繊細なため、医師の技術力が仕上がりを大きく左右します。

単に脂肪を取れば良いというわけではなく、将来的なこけやたるみを防ぐために、残すべき脂肪と取るべき脂肪を見極めるデザイン力が求められます。

特に「ジョールファット」と呼ばれる口横の脂肪や、フェイスラインのもたつきを作る脂肪を除去することで、シャープなVラインを形成することができます。

皮膚の引き締め効果も期待できるため、術後は顔が一回り小さくなったような印象を与えます。

バッカルファット除去との違い

頬の脂肪吸引とよく比較されるのが「バッカルファット除去」です。バッカルファットは皮下脂肪よりもさらに奥、口の中の粘膜の近くにある脂肪の塊です。

この脂肪はダイエットでは落ちにくく、加齢とともに垂れ下がってほうれい線やブルドッグ顔の原因となります。

脂肪吸引とバッカルファット除去の比較

項目頬の脂肪吸引バッカルファット除去
ターゲット表面にある皮下脂肪(つまめる脂肪)深部にある脂肪塊(つまめない脂肪)
傷口の場所耳の裏や顎下(目立ちにくい)口の中(外からは見えない)
適している人顔全体が丸い、二重顎が気になる、リバウンドしたくない人笑うと頬が膨らむ、下膨れが気になる、口の中を噛む人
リスク内出血、腫れ、拘縮(硬くなること)頬のこけ、左右差、神経損傷(稀)

バッカルファット除去は口の内側を小さく切開して脂肪を引き出すため、顔の表面に傷が残りません。笑ったときに頬が盛り上がる人や、口の中をよく噛んでしまう人には適しています。

しかし、取りすぎると頬がこけて老けた印象になったり、将来的に皮膚が余ってたるみの原因になったりするリスクもあります。

皮下脂肪(表面の脂肪)が厚いのか、バッカルファット(深部の脂肪)が多いのか、あるいは両方なのかを医師に診断してもらうことが大切です。

脂肪吸引のダウンタイムと術後の過ごし方

術後の腫れや内出血は一時的なものであり、適切なフェイスバンドによる圧迫やケアを行うことで、美しい仕上がりと早期回復が実現します。

術後の腫れと内出血

手術直後よりも、翌日〜3日目あたりが腫れのピークとなります。麻酔液の影響や手術による炎症反応で、一時的に手術前よりも顔が膨らんで見えることがありますが、これは正常な経過です。

また、重力によって内出血が首や鎖骨の方へ下がってくることがありますが、これらは通常1〜2週間程度で黄色くなり、自然に消えていきます。

メイクで隠せる程度のものがほとんどですが、大切な予定がある場合は、手術から2週間以上空けるのが無難です。

ダウンタイム中に避けるべき行動リスト

  • 長時間の入浴・サウナ 血行が良くなりすぎると、腫れや内出血が悪化する可能性があります。術後1週間程度はシャワーで済ませ、熱いお風呂は避けましょう。
  • 激しい運動 心拍数が上がるような激しい運動は、術後1〜2週間は控えます。軽い散歩などは翌日から可能な場合が多いですが、医師の指示に従ってください。
  • 飲酒・喫煙 アルコールはむくみを増長させ、タバコは血流を悪くして傷の治りを遅らせます。ダウンタイム中は禁酒・禁煙を心がけるのが回復への早道です。
  • 塩分の多い食事 術後は通常よりもむくみやすい状態です。塩分を控えた食事を意識し、水分代謝を促すことが早期回復につながります。

フェイスバンドによる圧迫固定

脂肪を抜いた後の空間を埋め、皮膚をきれいに癒着させるために、フェイスバンドによる圧迫固定が非常に重要です。圧迫をすることで腫れや内出血を抑える効果もあります。

多くのクリニックでは、術後24時間〜3日間程度は可能な限り装着し続けることを推奨しています。その後も、自宅にいる間や就寝時などに装着を続けることで、より美しい仕上がりを目指すことができます。

この期間の頑張りが、将来のフェイスラインを決めると言っても過言ではありません。

拘縮(こうしゅく)期間のケア

術後3週間〜1ヶ月頃から、皮膚が硬くなったり、突っ張ったりする「拘縮」という現象が起こります。これは皮膚が下の組織とくっつこうとする治癒過程で起きるもので、失敗ではありません。

この時期に優しくマッサージを行うことで、拘縮を早くほぐし、肌の凹凸を滑らかにすることができます。完全に組織が柔らかくなり、完成形となるまでには3ヶ月〜半年程度かかると考えてください。

後悔しないためのクリニック選びと費用の目安

安さだけで選ばず、医師の実績やカウンセリングでの相性、リスク説明の有無などを総合的に判断することが、失敗を防ぎ満足のいく結果を得るための鍵です。

クリニック選びのチェックポイント

確認項目チェックポイント重要度
専門性顔の脂肪吸引に特化しているか、または豊富な実績があるか
説明の丁寧さメリットだけでなく、リスクやダウンタイムについても具体的か
デザイン力ただ取るだけでなく、全体のバランスを見てデザインしてくれるか
明朗会計見積もりに不明瞭な点がないか、追加費用の有無
アフターケア術後の検診やトラブル時の対応保証があるか

医師の経験と症例写真を確認する

担当する医師が、顔の脂肪吸引においてどれだけの実績を持っているかを確認します。

クリニックの公式サイトやSNSに掲載されている症例写真を見る際は、正面だけでなく、横顔や斜めからの角度もしっかりチェックしましょう。

自分と似た骨格や脂肪の付き方をしている人の症例があれば、仕上がりのイメージが湧きやすくなります。

また、良いことばかりでなく、リスクやデメリットについても丁寧に説明してくれる医師は信頼できます。

カウンセリングでの相性

カウンセリングは、自分の希望を伝え、医師と美的感覚を共有する場です。

「とにかく細くしたい」という要望に対し、医学的な見地から「取りすぎると老ける可能性がある」と正直にアドバイスしてくれるかどうかも重要です。

また、麻酔の管理体制や、万が一トラブルが起きた際のアフターフォロー制度が整っているかどうかも必ず確認しましょう。複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することをおすすめします。

費用の相場と内訳

頬の脂肪吸引の費用は、クリニックや採用している機械(ベイザー、アキセルなど)、麻酔の種類によって幅があります。一般的には、頬と顎下をセットで行うプランが多く提案されます。

表示価格だけでなく、麻酔代、フェイスバンド代、薬代、検査代などが含まれているか、追加料金が発生しないかを確認することが大切です。

安すぎる価格には理由がある場合が多いため、総額で判断するようにしましょう。

Q&A

ほっぺの肉を落とす方法や脂肪吸引に関して、多くの患者様から寄せられる疑問にお答えします。正しい知識を持ってケアや治療に臨んでください。

脂肪吸引をすると皮膚がたるみますか?

基本的には、適切な量の脂肪を吸引すれば、皮膚がたるむことはありません。

むしろ、脂肪吸引によって皮下組織に生じる瘢痕(はんこん)組織が収縮することで、皮膚の引き締め効果が期待できます。

これをタイトニング効果と呼びます。ただし、高齢の方や極端に皮膚の弾力が低下している方、あるいは過剰に脂肪を取りすぎた場合には、皮膚が余ってたるむリスクがあります。

医師は皮膚の弾力も考慮して吸引量を決定しますので、カウンセリングでしっかりと相談することが大切です。

一度除去した脂肪は元に戻りますか?

脂肪吸引で除去した脂肪細胞は再生しないため、基本的には元に戻ることはありません。

成人の脂肪細胞の数は一定で増減しないため、細胞そのものを物理的に減らす脂肪吸引はリバウンドしにくい治療法です。

ただし、残っている脂肪細胞が暴飲暴食などで肥大化することはあります。手術を受けたからといって極端な不摂生をすれば、フェイスラインが多少ふっくらすることはあり得ます。

美しいラインを維持するためには、適度な体重管理が必要です。

仕事は何日くらい休む必要がありますか?

お仕事の内容にもよりますが、デスクワークであれば手術の翌日や翌々日から復帰される方もいらっしゃいます。

ただし、フェイスバンドによる固定期間(通常24時間〜3日間程度)や、腫れのピーク(術後2〜3日目)を考慮すると、2〜4日程度のお休みを確保できると安心です。

マスクを着用できる職場であれば、腫れや内出血を隠しながら働くことも可能です。接客業などマスクができない場合は、1週間程度の余裕を持つことをおすすめします。

脂肪吸引と脂肪溶解注射、どちらが良いですか?

これは「どの程度の変化を求めるか」と「ダウンタイムが取れるか」によって異なります。

劇的な変化と確実な効果を求め、数日のダウンタイムが取れるのであれば「脂肪吸引」が適しています。

一方で、周囲にバレたくない、少しずつ減らしたい、ダウンタイムは取れないという方には「脂肪溶解注射」が適しています。

注射は効果が出るまでに回数とコストがかかる場合があるため、総額で比較すると脂肪吸引の方がコストパフォーマンスが良いケースもあります。

マッサージだけでほっぺの肉は落ちますか?

ほっぺの肉の原因が「むくみ」や「軽度の脂肪」であれば、継続的なマッサージで改善する可能性は十分にあります。

リンパの流れを良くし、老廃物を排出することで顔はスッキリします。

しかし、生まれつきの骨格や、分厚い皮下脂肪、バッカルファットが原因である場合、マッサージだけで物理的に脂肪を消滅させることは不可能です。

マッサージはあくまで「現状の改善と予防」であり、根本的な構造変化を求める場合は美容医療の併用が必要になります。

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