長年のコンプレックスだったしもぶくれや丸顔は、実は骨格ではなく「皮下脂肪」が原因かもしれません。ダイエットをしても顔だけ痩せない、笑うと頬が膨らんで太って見えるとお悩みの方は少なくないはずです。
本記事では、厚い皮下脂肪を物理的に除去する「頬の脂肪吸引」の仕組みから、具体的な小顔効果を解説します。リスクやクリニック選びのポイントも網羅しました。
確実な変化で自信あふれるフェイスラインを手に入れてください。
資格・所属
- 日本形成外科学会専門医
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- Juvederm Vista 認定医
- 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
- 日本形成外科学会所属
- 日本美容外科学会(JSAPS)所属
【略歴】
脂肪吸引、豊胸を専門としている形成外科専門医。獨協医科大学医学部卒業後、獨協医科大学病院形成外科・美容外科入局。足利赤十字病院形成外科、獨協医科大学埼玉医療センター 形成外科学内助教、THE CLINIC大阪院・名古屋院の副院長を経て2024年、名古屋にARIEL .BUST.CLINICを開院。
ARIEL .BUST.CLINICは、脂肪吸引を得意とする名古屋のクリニックです。それぞれの体型や悩みに応じた専門性を活かしたご提案をしており、傷跡や傷のケアに形成外科専門医としての知識と技術を評価いただき、全国から患者様にお越しいただいています。
ボディメイクは決して焦る必要のないものです。このサイトでは脂肪吸引に関連する多くの記事を書いていますので、すぐに施術を決めることはせず、まずはぜひ患者様自身で知識をつけた上でご希望のクリニックへ相談されるようにしてください。
しもぶくれや丸顔の主原因となる皮下脂肪の特徴と見分け方
顔が大きく見えたり、フェイスラインがぼやけたりする最大の要因は、皮膚のすぐ下にある厚い皮下脂肪です。骨格そのものが大きいケースもありますが、多くの女性が悩むしもぶくれや丸顔は、余分な脂肪組織が蓄積して形成されています。
ご自身の顔の大きさが脂肪によるものなのか、脂肪がどのような特性を持っているのかを正しく理解しましょう。脂肪吸引が適しているか判断するための基準をお伝えします。
頬の皮下脂肪が顔の印象に与える影響
頬に皮下脂肪が多くついていると、顔全体の面積が広く見えるだけでなく、顔の重心が下がって見えます。そのため、実年齢よりも老けて見られたり、全体的に太っているような印象を与えたりしてしまいます。
特に、口角の横からフェイスラインにかけて脂肪が溜まると、いわゆる「しもぶくれ」の状態になり、シャープさが失われます。
また、皮下脂肪は柔らかく重みがあるため、加齢とともに重力の影響を受けて下垂しやすい性質を持ちます。若い頃はパンッとした張りがあっても、年齢を重ねるとそれがたるみに変わり、ブルドッグ顔の原因となります。
つまり、頬の皮下脂肪を適切に減らすことは、現在の小顔効果だけでなく、将来的なたるみ予防としても非常に重要です。
皮下脂肪とバッカルファットの違い
顔の脂肪には、皮膚のすぐ下にある「皮下脂肪」と、さらに奥の筋肉の層にある「バッカルファット」の2種類が存在します。これらは全く異なる性質を持っており、アプローチ方法も異なります。
脂肪吸引で除去できるのは主に皮下脂肪です。違いを明確にするため、それぞれの特徴を表にまとめました。
顔の脂肪タイプ別特徴
| 脂肪の種類 | 場所と特徴 | 適した施術 |
|---|---|---|
| 皮下脂肪 | 皮膚のすぐ下。指でつまめる柔らかい脂肪。顔全体を丸く見せる。 | 脂肪吸引 脂肪溶解注射 |
| バッカルファット | 頬の深部。つまみにくい硬い脂肪。笑った時に盛り上がる。 | バッカルファット除去手術 |
| メーラーファット | 頬骨付近の脂肪。笑うとアンパンマンのようになる原因。 | 脂肪吸引 (メーラーファット除去) |
皮下脂肪は指でつまむことができる柔らかい脂肪で、顔の表面全体を覆っています。一方、バッカルファットは頬の深い部分にある硬い脂肪の塊で、指でつまむことは難しく、口の中からアプローチして除去する必要があります。
ご自身の頬を指でつまんでみて、厚みを感じるようであれば、それは皮下脂肪であり、脂肪吸引の良い適応となります。
ダイエットでは顔の脂肪が落ちにくい理由
多くの人が「まずはダイエットをしてから」と考えがちですが、顔の皮下脂肪は食事制限や運動では落ちにくい箇所として知られています。体は痩せても顔だけ丸いままという現象は珍しくありません。
これは、顔にある脂肪細胞の数が生まれつき決まっており、自然には減らないためです。ダイエットで脂肪細胞のサイズを小さくすることはできても、数自体を減らすことはできません。
脂肪吸引は、この脂肪細胞そのものを物理的に吸引して数を減らす施術です。そのため、ダイエットで限界を感じている方や、リバウンドを繰り返してしまう方にとって、根本的な解決策となります。
脂肪細胞の数が減れば、再び太ったとしても脂肪を溜め込む「器」が減っているため、顔だけは太りにくい状態を維持できます。
頬の脂肪吸引で行う施術の具体的な流れとアプローチ
脂肪吸引は手術を伴う医療行為であるため、具体的な施術の流れを事前に把握しておくことが大切です。カウンセリングでのデザイン決定から、麻酔の使用、吸引、そして術後の処置に至るまで、一つひとつの工程が仕上がりの美しさを左右します。
安全かつ効果的に脂肪を取り除くために、医療機関ではどのような手順で施術が行われているのかをご紹介します。
カウンセリングから吸引箇所のデザイン決定
施術の成功は、事前のカウンセリングとデザインで9割が決まると言っても過言ではありません。医師は患者の顔の骨格、皮膚の厚み、脂肪のつき方を触診で丁寧に確認します。
単に脂肪をたくさん取れば良いというわけではなく、こけたり凸凹になったりしないよう、残すべき脂肪と取るべき脂肪を厳密に見極めます。
デザインの際は、油性ペンなどで顔にマーキングを行い、吸引する範囲(マッピング)を決めます。特に頬の脂肪吸引では、左右差が出ないように細心の注意を払います。
フェイスラインをはっきりさせるために、顎下(あごした)の脂肪吸引も同時に行うことで、より相乗効果が得られる場合が多く、トータルバランスを見た提案が行われます。
麻酔と吸引カニューレによる繊細な施術
手術は繊細な工程を積み重ねて行われます。主なステップは以下の通りです。
- 麻酔の投与
局所麻酔に加えて、静脈麻酔を使用するのが一般的です。リラックスした状態で筋肉が緩むため、医師もスムーズに施術を行えます。 - チューメセント液の注入
吸引前に、止血剤や麻酔薬を含んだ特殊な溶液を脂肪層に注入します。脂肪を柔らかくし、出血を最小限に抑えます。 - カニューレによる吸引
耳の裏や顎の下など、目立たない場所に数ミリの切開を加え、そこから「カニューレ」と呼ばれる細い管を挿入します。
顔用のカニューレは直径1.6mm〜3mm程度と非常に細く、組織へのダメージを抑えながら丁寧に脂肪を吸引していきます。医師は左手を肌の表面に添えて、脂肪の厚みを確認しながら慎重に進めます。
麻酔のおかげで、患者様は眠っているような状態で痛みを感じることなく手術を受けることができます。
施術直後の圧迫固定が仕上がりを左右する
脂肪を吸引した直後の皮膚の下は、脂肪がなくなった分だけ空洞になっています。この空洞を放置すると、血液やリンパ液が溜まって腫れがひどくなったり、皮膚がたるんだまま癒着してしまう恐れがあります。
そうした事態を防ぐため、術後はすぐにフェイスバンド(固定バンド)を使用して、患部を圧迫固定する必要があります。圧迫固定は、皮膚と皮下組織を正しい位置で癒着させ、美しいフェイスラインを形成するために重要です。
多くのクリニックでは、術後24時間から48時間は可能な限り装着し続けることを推奨しています。その後も就寝時などに着用することで、より早くきれいな仕上がりが期待できます。
脂肪吸引で得られる具体的な小顔効果とフェイスラインの変化
頬の脂肪吸引を受けることで、実際にどのような視覚的変化が得られるのかは最も気になるポイントです。単に顔が小さくなるだけでなく、輪郭がシャープになることで洗練された印象を与えたり、肌の引き締め効果を感じられたりと、多角的なメリットが存在します。
脂肪吸引によって期待できる具体的な変化と、その持続性について詳しく見ていきましょう。
物理的な脂肪除去による確実なフェイスラインの変化
脂肪吸引の最大の特徴は、原因物質である脂肪細胞そのものを体外へ排出することによる「確実性」です。マッサージや美容機器によるケアは一時的なむくみ解消には役立ちますが、物理的な脂肪の量は変わりません。
一方、脂肪吸引は物理的にボリュームを減らすため、術後の腫れが引いた段階で、フェイスラインがひと回り小さくなったことを実感できます。
特に、耳の下から顎にかけてのラインがくっきりと現れるようになり、顔と首の境目が明確になります。その結果、正面から見た時の顔の幅が狭くなり、卵型の理想的な輪郭に近づくことができます。
横顔や笑顔の印象が劇的に変わる
自分では気づきにくいですが、他人は横顔や斜めからの角度で顔を見ています。頬の脂肪が多いと、横を向いた時に頬の膨らみが目立ち、野暮ったい印象を与えがちです。
脂肪吸引を行うことで、横顔のラインが直線的でシャープになり、Eライン(鼻先と顎先を結んだ線)が整いやすくなります。
期待できる変化一覧
| 悩み・状態 | 脂肪吸引後の変化 | 印象の効果 |
|---|---|---|
| しもぶくれ | 頬下部の膨らみが解消し、直線的なラインへ | 大人っぽく洗練された印象 |
| 二重あご | 顎下のたぷつきがなくなり、首が長く見える | 痩せてスッキリした印象 |
| 丸顔 | 顔の横幅が狭まり、縦のラインが強調される | シャープで知的な印象 |
| 笑うと顔がパンパン | 表情を作っても肉が邪魔をせず、自然な笑顔に | 写真写りが良くなる |
また、笑った時に頬のお肉が盛り上がって目が小さく見えてしまうという悩みも解消されます。余分な脂肪がなくなることで、笑っても頬が過剰に膨らまなくなり、すっきりとした笑顔を作ることができるようになります。
この変化は、写真写りの改善にも大きく寄与します。
リバウンドしにくい体質への根本的変化
先述した通り、脂肪吸引は脂肪細胞の数を減らす施術です。成人の脂肪細胞の数は一定であり、自然に増えることはほとんどありません。
その特性上、一度除去した部分に再び脂肪がつくリスクは極めて低くなります。仮に体重が増加した場合でも、脂肪細胞の数が少ない頬には脂肪がつきにくく、他の部位に比べて太りにくい状態が続きます。
この「半永久的」とも言える効果は、長い目で見ればコストパフォーマンスの高い投資となります。毎日のシェーディングメイクや、効果の不確かな小顔グッズに時間とお金を費やす必要がなくなり、根本的なコンプレックス解消につながります。
術後のダウンタイム期間と回復過程での過ごし方
高い効果が期待できる一方で、脂肪吸引には必ず「ダウンタイム」と呼ばれる回復期間が必要です。仕事や学校への復帰時期を計画するためにも、術後にどのような症状が現れ、いつ頃落ち着くのかを正確に知っておくことが大切です。
腫れや内出血、拘縮(こうしゅく)といった経過を理解し、適切に対処することで、ダウンタイムを快適に過ごすことができます。
腫れや内出血のピークと具体的な経過
術後、麻酔液の影響や手術の侵襲により、顔に腫れ(浮腫み)が出ます。腫れのピークは通常、手術当日から翌々日くらいまでです。この期間は、いつもより顔がふっくらとして見えたり、人によっては親知らずを抜いた後のような腫れ方をしたりします。
しかし、マスクをすれば隠せる程度のことが多く、日常生活への支障はそれほど大きくありません。時間の経過とともに変化する症状を、以下の表にまとめました。
ダウンタイムの一般的な目安表
| 期間 | 主な症状 | 過ごし方のポイント |
|---|---|---|
| 手術当日〜3日目 | 腫れのピーク、痛み、熱感 | フェイスバンドで圧迫。保冷剤で冷やす。 |
| 4日目〜1週間 | 腫れが引き始める、内出血(黄色) | 抜糸(必要な場合)。軽い温めを開始。 |
| 2週間〜1ヶ月 | 見た目はほぼ回復。拘縮(硬さ)が始まる | 拘縮部分のマッサージを開始。 |
| 3ヶ月〜6ヶ月 | 拘縮が解け、完全に引き締まる | 完成時期。最も細くなる状態。 |
内出血は、黄色や薄紫色のアザとして現れることがありますが、これらは重力に従って首元の方へ下がっていき、約2週間程度で自然に消失します。メイクで隠せる程度の場合がほとんどですが、大切なイベントがある場合は、余裕を持って日程を組むことが重要です。
拘縮(硬さ)が起きた際のマッサージケア
術後2週間から3週間が経過すると、皮膚の下が硬くなったり、突っ張ったりする感覚が生じます。これを「拘縮(こうしゅく)」と呼びます。
拘縮は、脂肪がなくなった空洞部分の組織が修復され、皮膚が引き締まろうとする治癒過程で必ず起こる正常な反応です。この拘縮を早く解きほぐし、肌を滑らかにするためには、マッサージが有効です。
お風呂上がりなど血行が良い時に、指の腹を使って優しく円を描くように揉みほぐしたり、ストレッチをして皮膚を伸ばしたりしてみてください。
回復を早めることができますが、痛みが強い時期に無理に行う必要はありません。医師の指示に従い、適切な時期から開始してください。
仕事や日常生活への復帰目安
多くの方が気にされる仕事復帰ですが、デスクワークであれば翌日から可能な場合もあります。ただし、フェイスバンドを装着している時間が長いほど経過が良いことや、腫れのピークを考慮すると、2〜3日程度の休暇を取るのが理想的です。
激しい運動や飲酒、長時間の入浴などは、血行を良くしすぎて腫れや内出血を悪化させる可能性があるため、術後1週間程度は控える必要があります。
シャワーは翌日から可能なクリニックが多く、洗顔やメイクも傷口を避ければ早期から可能です。日常生活への制限は比較的少ない施術と言えます。
施術に伴うリスクや合併症への正しい理解と対策
美容医療にはメリットだけでなく、必ずリスクや副作用の可能性があります。脂肪吸引も例外ではありません。リスクをゼロにすることはできませんが、どのようなトラブルが起こり得るのかを知ることは重要です。
医師選びや術後ケアを慎重に行うことで、発生率を限りなく低くすることは可能です。後悔しないために、ネガティブな側面も確認しておきましょう。
凸凹やたるみが生じる可能性
技術的な問題や皮膚の状態によっては、以下のような症状が出ることがあります。
- 皮膚の凸凹(凹凸)
脂肪を均一に吸引できず、取りムラが生じると、皮膚の表面が波打ったり凸凹したりすることがあります。 - 皮膚のたるみ
皮膚の伸縮性が低い場合や、大量の脂肪を一度に取りすぎた場合に、中身がなくなった皮膚が縮みきらずに余ってしまうことがあります。 - 取りすぎによるコケ
頬骨の下などの脂肪を取りすぎると、頬がこけてしまい、逆に老けた印象や不健康な印象を与えてしまうことがあります。
これらを防ぐためには、皮膚の収縮力を考慮した適切な吸引量の見極めや、糸リフトなどの引き上げ施術との併用が有効です。
美しい輪郭を作るためには「残すべき脂肪」をしっかり残すデザイン力が求められます。
知覚麻痺や神経損傷のリスク
顔には多くの神経が走行しています。手術操作によって細かい知覚神経が一時的にダメージを受けると、皮膚の感覚が鈍くなることがあります。
これは「知覚鈍麻」と呼ばれ、数ヶ月かけて徐々に回復していくケースがほとんどですが、稀に感覚が完全に戻らないこともあります。
さらに重篤な合併症として、顔面神経の損傷があります。顔面神経が傷つくと、口が歪んだり、眉毛が上がらなくなったりといった運動麻痺が生じます。
頬の脂肪吸引で顔面神経の主幹を損傷することは極めて稀ですが、解剖学を熟知していない未熟な医師による施術ではリスクが高まります。
失敗を防ぐための適応判断
脂肪吸引で失敗しないためには、そもそも自分が「脂肪吸引の適応(向いている状態)」であるかを正しく診断してもらうことが大切です。
もし、顔の大きさの原因が脂肪ではなく、骨格(エラ張り)や筋肉(咬筋の発達)にある場合、脂肪吸引をしても効果は限定的です。筋肉が原因であればボトックス注射、骨格が原因であれば骨削りなど、原因に合わせた治療を選択する必要があります。
無理に脂肪吸引を行うと、かえってバランスを崩す原因にもなります。信頼できる医師は、脂肪吸引の効果が見込めない場合には、はっきりと断ってくれたり、別の治療法を提案してくれたりします。
頬の脂肪吸引と他の小顔治療との違いと比較
小顔治療には脂肪吸引以外にも、脂肪溶解注射(BNLSなど)、バッカルファット除去、糸リフト、ボトックスなど様々な選択肢があります。
それぞれの治療法には得意分野と限界があり、目的やダウンタイムの許容度によって最適な選択は異なります。頬の脂肪吸引とよく比較される他の治療法との違いを整理し、自分に合った治療を選ぶための指針を示します。
脂肪溶解注射(BNLS等)との効果比較
脂肪溶解注射は、薬剤を注入して脂肪細胞を溶かし、体外へ排出させる治療です。手術不要でダウンタイムがほとんどないのが最大のメリットですが、1回あたりの効果は脂肪吸引に比べてマイルドです。
劇的な変化を出すためには、複数回(通常3回〜5回以上)の通院と注入が必要となり、結果的に総額が脂肪吸引と変わらなくなることもあります。
主要な小顔治療の比較表
| 比較項目 | 頬の脂肪吸引 | 脂肪溶解注射 | バッカルファット除去 |
|---|---|---|---|
| 効果の大きさ | 大(確実な変化) | 小〜中(回数による) | 中(適応による) |
| 即効性 | 腫れが引けば即実感 | 徐々に現れる | 腫れが引けば実感 |
| ダウンタイム | 数日〜1週間 | ほぼなし〜数時間 | 数日〜1週間 |
| 対象の脂肪 | 皮下脂肪全体 | 皮下脂肪(部分的) | 深部の頬脂肪 |
| 傷跡 | 耳裏などに数mm | 注射針の跡のみ | 口内で見えない |
「少しだけ減らしたい」「周りにバレずに徐々に変化させたい」という方には注射が適しています。反対に、「一度で確実に大きな変化を出したい」「何度も通院したくない」という方には脂肪吸引の方が満足度は高くなります。
バッカルファット除去との組み合わせ
バッカルファット除去は、口の中を切開して頬の深い層にある脂肪を引き出す手術です。笑った時に頬が横に張り出すタイプや、口の中をよく噛んでしまうタイプの方に適しています。
しかし、バッカルファットだけを除去しても、表面の皮下脂肪が厚ければシャープな輪郭は現れにくいことがあります。そのため、皮下脂肪とバッカルファットの両方が多い場合は、これらを同時に行うことで、表面と深部の両方からボリュームを減らせます。
最大限の小顔効果を狙うことができますが、取りすぎると頬がこけるリスクも高まるため、併用には慎重な判断が必要です。
糸リフト併用によるたるみ予防と引き上げ
脂肪吸引と非常に相性が良いのが「糸リフト(スレッドリフト)」です。脂肪吸引で脂肪がなくなったスペースに向けて、糸を使って皮膚を引き上げることで、リフトアップ効果を得られます。
同時に、皮膚がたるんだ状態で癒着するのを防ぐことができます。特に、皮膚の弾力が低下し始めている30代以降の方や、大量の脂肪を吸引する場合は、術後のたるみリスクを軽減するために糸リフトの併用が強く推奨されます。
脂肪を減らす(引き算)と、皮膚を引き上げる(足し算)を組み合わせることで、より若々しく美しいVラインを形成することが可能になります。
失敗しないためのクリニック選びと医師の技術の見極め方
脂肪吸引は医師の技術力が結果に直結する手術です。料金の安さだけでクリニックを選んでしまい、仕上がりに不満を持ったり、修正手術が必要になったりするケースは後を絶ちません。
安全で満足のいく結果を手に入れるためには、どのような基準でクリニックや医師を選ぶべきでしょうか。広告や口コミに惑わされないための、本質的なチェックポイントを解説します。
症例数や実績を確認する意義
症例数は、その医師の経験値を測る重要な指標です。多くの症例を経験している医師は、様々な顔のタイプや脂肪の付き方に対応しており、予期せぬトラブルへの対処能力も高い傾向にあります。
クリニックの公式サイトやSNSで、自分と似た骨格や悩みの症例写真(ビフォーアフター)を確認しましょう。
クリニック選びのチェックリスト
| チェック項目 | 確認すべきポイント | 注意すべき点 |
|---|---|---|
| 医師の専門性 | 形成外科専門医か、脂肪吸引の専門医か | 経歴が不明瞭な医師は避ける |
| カウンセリング | 医師本人が時間をかけて行うか | カウンセラー任せで医師と話せない |
| リスク説明 | メリットだけでなくリスクも話すか | 「絶対に大丈夫」と断言する |
| アフターケア | 術後の検診や保証制度があるか | 術後の対応が別料金や不明確 |
| 料金体系 | 麻酔代や圧迫着代込みの総額表示か | 激安広告で釣り、オプションが高額 |
特に、正面だけでなく、横顔や斜めの角度からの写真も掲載されているか、術後1ヶ月だけでなく半年後などの長期経過も公開されているかをチェックしてください。
長期経過が掲載されていることは、経過が順調であり、患者との信頼関係が続いている証拠でもあります。
カウンセリングでの提案力をチェック
優れた医師は、患者の希望を鵜呑みにするのではなく、医学的な見地から「必要なこと」と「不要なこと」を的確にアドバイスします。例えば、「あなたの場合は脂肪吸引よりもボトックスの方が効果的です」といったように、患者にとってベストな選択肢を提案してくれる医師は信頼できます。
利益を優先しない姿勢は、誠実な医療を提供している証と言えます。また、質問に対して曖昧に答えず、具体的な施術方法やダウンタイム、仕上がりの限界について明確に説明してくれるかどうかも重要な判断基準です。
カウンセリングで不安や疑問が解消されない場合は、契約を急がず、セカンドオピニオンを求める勇気も大切です。
アフターケア体制の充実度
手術は「やりっぱなし」ではありません。術後の経過観察やケアも治療の一部です。万が一、感染症や強い痛み、凹凸などのトラブルが発生した際に、迅速かつ誠実に対応してくれる体制が整っているかを確認しましょう。
24時間の緊急連絡先があるか、術後の検診は無料で行っているか、再手術保証(修正保証)がついているかなどは、安心して手術を受けるための重要な要素です。
精神的にも肉体的にも負担がかかるダウンタイム期間に、寄り添ってくれるクリニックを選ぶことが大切です。
Q&A
- 脂肪吸引の痛みはどの程度ありますか?
-
手術中は静脈麻酔を使用するため、眠っている間に終わり痛みを感じることはありません。術後の痛みは筋肉痛に似た鈍痛で、処方される鎮痛剤でコントロール可能な範囲です。
多くの患者様が「思ったより痛くなかった」とおっしゃいます。痛みのピークは術後2〜3日で、その後は徐々に引いていきます。
- 顔の脂肪吸引をすると傷跡は目立ちますか?
-
傷跡は、耳の裏側(耳垂の付け根)や顎の下などの目立たない場所に作成します。大きさは2〜3ミリ程度と非常に小さく、時間の経過とともに赤みが引き、最終的には白っぽい線状になってほとんど分からなくなります。
髪の毛で隠れる位置であるため、他人に気づかれることは稀です。
- 手術の翌日から仕事に行くことはできますか?
-
デスクワークや体に負担の少ないお仕事であれば、翌日から出勤される方もいらっしゃいます。ただし、お顔に固定バンドを装着している必要があったり、多少の腫れがあったりするため、マスクでのカモフラージュが必要です。
接客業や激しく体を動かすお仕事の場合は、2〜3日程度お休みを取られることをお勧めします。
- 脂肪吸引に年齢制限はありますか?
-
基本的に未成年の方からご高齢の方まで受けることが可能です(未成年者は親権者の同意が必要です)。ただし、ご高齢で皮膚のたるみが著しい場合、脂肪吸引だけを行うと皮膚が余ってシワっぽくなるリスクがあります。
その場合は、フェイスリフトなど皮膚を切除する手術との併用をご提案することがあります。肌の弾力がある20代〜40代が最も適応が良いとされています。
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